JTBは、地域活性化と国内旅行需要喚起を目的とした全社キャンペーン「日本の旬」を08年下期(10月〜09年3月)に東北を対象地域に実施する。「温もりの国・東北」をテーマとして食事や温泉や二次交通、おもてなしなどの“温かみ”を人々に訴え、前年対比11.1%増の100万人の販売を目指す。
世界遺産・白神山地の大自然に触れ合うトレッキングバスツアーや、中尊寺と毛越寺、松島瑞巌寺、山寺の四寺をガイド付きで効率よく巡るツアーなどを設定。ガイドのオプションを安価に多方面でそろえており、中尊寺ではワンコイン500円という安さ。
仙台市内周回の2階建てオープンバスの運行や、ライトアップされた幻想的な夜の鶴ヶ城の特別入場などの企画も用意した。観光施設で提示すれば体験プログラムの特典を受けられるパスポートも旅行客に配布する。
11月15日には仙台市で全国各地の伝統芸能を現代風なアレンジも加えて披露するイベント「杜の賑い」も開催する。
国内企画商品「エース」の販売状況で東北は2つの地震の影響により8、9月とも前年比70%程度と大きく落ち込む。地震の発生は全社キャンペーンの想定外だったが、JTB東日本国内商品事業部では「このタイミングに実施できて良かったのではないか。東北観光復興の足がかりとしたい」(大澤幸博・仕入販売課長)と力を込めて話した。
販売担当者がキックオフ会
3日、仙台市で日本の旬・東北キックオフミーティングが開かれた。JTBの各事業会社や各国内商品事業部、JTB協定旅館ホテル連盟の東北6支部などの関係者約460人が集まり、キャンペーンの目標達成に向け結束を固めた。
日比野健・JTB常務取締役旅行事業本部長は、8月中旬以降の販売が上向いてきたことを挙げ、「明るい兆しも見え始めた。これから間際化している申し込みを確実に受注し、挽回を図る」と意気込んだ。また、小田禎彦・JTB協定旅館ホテル連盟会長は、「下期の宿泊増売の起爆剤となり、東北はもとより全国をリードする実績につながるよう目標達成に向けて努力を」と激励した。
キックオフミーティングの意見交換会