JTBと小田急トラベルは5日、神奈川県箱根町への観光客誘致を目的に、共同で販促キャラバンを実施した。東京・有楽町で道行く人たちに配布した販促ツールには、大涌谷噴煙地と周辺温泉地区との位置関係図を示した地図を入れるなど、正確な情報発信に努めた。JTB関係者は「風評被害払拭に向け、できることは何でもやる」と力を込めた。
JTBと小田急トラベルがこうしたキャラバンを実施するのは初めて。キャラバンには地元の旅館業者も協力し、総勢25人がツールを配布した。ツールは地図のほか、夏旅チラシ、両者のパンフレット、ノベルティなどを入れた。
JTB国内旅行企画の平野利晃常務も炎天下の中、大粒の汗を流しながらツールを配った。
平野常務は「(箱根山)全山で温泉が出ない、などといった誤解もあるようだ。こうしたキャラバンで(箱根観光に対する)不安を少しでも解消したい。正しい情報を伝えることが大事で、小田急さんのみならず、他の旅行業者とも機会があれば一緒に行動したい」と意欲を示した。
大涌谷周辺の噴火警戒レベルは現在「3」(入山規制)。町の調べによると、8月の旅館・ホテルの宿泊予約件数は前年同月と比べほぼ半減しており、厳しい数字となっている。
通行人に販促ツールを配るJTB社員ら