JTBが11月27日に発表した09年度上期(4〜9月)のグループ連結決算は、売上高が5781億6600万円と前期比で15.2%の減少。企業収支の悪化、個人消費の冷え込み、新型インフルエンザの発生が影響し、中核事業の旅行事業が海外旅行を中心に大きく落ち込んだ。営業利益は前期の黒字から163億円の減益となる53億2500万円の損失、経常利益も148億円減の39億4800万円の損失となった。純利益は103億円減となる55億円の損失だった。
連結対象会社は国内94社、海外85社、持分法適用会社21社の合計200社。9月末の従業員数は2万8777人。
旅行事業は15.8%減の5327億1千万円。国内旅行分野は9.6%減の2876億1600万円。個人旅行は、景気の悪化に加え、ETC割引によるマイカー旅行へのシフトで単価低下、間際化も影響して、中核の企画商品「エースJTB」の取扱額が10.4%減少。教育旅行や団体旅行、イベント・コンベンションは、新型インフルエンザ流行による旅行の出控えや延期、中止があった。
海外旅行分野も景気低迷の長期化や新型インフルエンザの流行が影響。23.8%減の2078億4200万円となった。
国際旅行分野は、訪日旅行者数の減少によって8.4%減の212億7300万円だった。
09年度通期では経常利益は当初80億円と計画していたが、厳しい市場環境からゼロ円の見込みとし、黒字の確保を目指す(前期は63億円の利益)。売上高では前期比13.0%減の1兆1100億円、営業利益で95.0%減の6億円、純利益で60億円の損失(前期は24億円の損失)を予想する。