中国政府から中国人向けの海外旅行販売の認可を得た、JTBグループの交通公社新紀元国際旅行社(中国・北京)は、初めての主催ツアーを8月25〜30日に実施した。東北の復興支援を目的としたもので、中国の行政機関、旅行会社、マスメディアなどの約70人を招待。参加者に東北各地を視察してもらった。
25日の昼過ぎに成田国際空港に到着した参加者に対し、その夕刻、歓迎パーティを東京都港区のザ・プリンスパークタワー東京で催した。
主催者を代表してあいさつした佐々木隆JTB会長は「ありのままの日本、東北を見て、食べて、楽しんで、安心な国ということを体感してほしい」と熱望。また、新紀元国際旅行社の旅行事業認可に触れ、「非常に誇りに思っている。日中の交流拡大に努力していく」と意欲を見せた。
ツアー参加者は翌日に仙台、松島(宮城県)などをめぐり、3日目に岩手県で平泉や厳美渓を訪問。以降、3コースに分かれ、鹿角(秋田県)、弘前(青森県)、蔵王(山形県)、会津若松(福島県)など東北を周遊した。最終日には東京ディズニーリゾートも視察した。
新紀元国際旅行社は当面、中国に進出し北京や上海などにオフィスを構える日本企業のインセンティブ旅行を軸に営業を展開。これを足がかりとして、さらに市場を拡大したい考えだ。
歓迎の鏡割り
(左から、佐々木JTB会長、韓志強・中国駐日本国公使、ツアー団長の赵景文・中国中信集団公司副総経理、溝畑宏・観光庁長官)