
JTB山北社長(右)
国内外のオンライントラベル関係者が集まる国際会議「WiT(ウェブ・イン・トラベル)ジャパン&ノースアジア」が13、14日の2日間、ウェスティンホテル東京(東京都目黒区)で開かれ、多数の講演、セッションが展開された。“トラベルテック”のキーパーソンが多数登壇し、自社の業況や旅行動向の分析、旅行ニーズの変化や今後の旅行トレンドの展望などについて意見を交わした。
14日開催の冒頭は、JTBの山北栄二郎社長が登壇。コロナ禍における同社のこれまでの変化ついて説明した。厳しい時期を乗り越え、日本人の国内旅行がコロナ前の水準に戻ってきた一方で、個人の海外旅行は低迷していることに言及。海外旅行におけるトレンドである「テーマ型旅行」の存在を挙げ、特に女性を中心とした顧客層に対して、TVなどの伝統的な手法も含めたプロモーション強化は現段階において重要という考えを示した。
さらに外資OTAのようなAI技術を積極的に取り入れる動きにも言及し、社内業務のプロセスで導入を開始していると説明。旅行会社も人材不足が叫ばれる中、予約業務や店舗での相談業務において省力化に貢献しており、特にコンサルテーションでは役に立っていると説明した。
コロナ後の事業展望については、MICE事業が国内外で活発化していることに触れ、今後の主力事業としての潜在性について言及した。
2028年まで実施する1200億円の投資計画の詳細について聞かれると、山北氏は(1)旅行先の開拓、(2)顧客満足度の向上―の二つに注力すると言及。
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