近畿日本ツーリスト(KNT)は9日、米・アップル社の多機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」向け専用アプリケーション「アイ アプリ」を使った国内宿泊予約サービスを始めた。アイフォーンなどの多機能情報端末の操作の容易性や表現力の高さを生かせるアプリケーションの公開により、増加するアイフォーン利用者の取り込みとウェブ販売の強化を図る。
公開を始めたのは、同社のインターネット専用の現地払い宿泊プラン「Eクーポン」の検索、予約サービスを利用できるアイフォーン向け無料アプリケーション。全国の約3300施設、1万の宿泊プランを10カ月先まで検索、予約できる。アイフォーンだけでなく、アップル社の情報端末「iPod touch(アイポッド タッチ)」「iPad(アイパッド)」でも利用できる。
ウェブでの国内宿泊予約などで攻勢を強める楽天トラベルやリクルート「じゃらんネット」は、アイフォーンなどのアップル社の端末向けに宿泊検索や予約ができる専用アプリケーションを公開しているが、大手旅行会社で宿泊予約専用のアプリケーションを公開するのはKNTが初めて。
アイフォーンなどアップル社の情報端末は、インターネットブラウザを通してインターネットサイトを閲覧、利用することができる。しかし動画などに利用されているファイル形式「Adobe Flash(アドビ フラッシュ)」には対応していないことから、アイフォーンでフラッシュを多用している旅行会社のサイトを利用すると、画像が閲覧できなかったり、検索機能が利用できなかったりする場合があった。
KNTでは今後、アイフォーン向けの機能の充実を図るほか、アイフォーン以外の多機能携帯電話へのサービス提供も進める考えだ。
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