近畿日本ツーリスト(KNT)は10月1日付で、韓国に現地法人「KNT KOREA」を設立する。同社が推進するグローバル戦略の一環。すでに中国にも現地法人を設立しており、成長を続けるアジア市場の中でも特に将来有望と見る日中韓3カ国間でのネットワークを作ることで事業拡大を図る。
8月11日に開いた取締役会で決めた。韓国を発地としたアジア方面への旅行商品の企画、販売や、他社主催旅行商品、航空券の販売を中心に行う。日本発韓国旅行商品の受け手配やイベント・コンベンションの運営なども手掛ける。
同社が90%、近鉄エクスプレスの香港法人である「近鉄国際貨運(香港)有限公司」が10%を出資し、ソウル特別市に設立する。資本金は15億ウォン(約1億2千万円)で、役員として取締役3人、監事1人を置く。社員数は当面10人程度を予定する。
2010年度の売り上げは140億ウォン(約11億円)を目指す。
KNTは07年に韓国の総合旅行会社「ハナツアー」と提携。韓国人向けの個人旅行商品の共同企画などを行っているが、「あくまでも受け手配が中心」(KNTブランド戦略室)。現地法人を設立することで、韓国でより主体的な事業展開を進める考えだ。