KNTーCTHD、第3四半期は増収増益 個人堅調、営利183%増


 KNT―CTホールディングス(HD)は8日、2018年3月期の第3四半期(17年4月1日~12月31日)決算短信を発表した。連結業績は売上高が前年同期比2・6%増の3180億6千万円、営業利益が同29・8%増の42億7100万円、経常利益は同32・4%増の43億6500万円、純利益は同33・7%増の25億2800万円の増収増益となった。

 同期は、グループ会社の分割や組織・権限の「集中と分散」を図る事業構造改革の推進やスポーツ事業、訪日旅行事業、地域交流事業の成長領域に注力し、収益を拡大した。

 セグメント別にみると、個人旅行事業では、近畿日本ツーリスト個人旅行の「メイト」が安価のWeb商品の拡販やJR西日本の寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」の貸し切りツアーなどプレミア商品の拡充を図った。

 クラブツーリズムは、同社の最上級ブランド「ロイヤル・グランステージ」のツアーで、最高級車両「碧号」を運行するなど、ワンランク上のバス旅行やテーマ性の高い商品を拡充し他社と差別化を図った。

 訪日旅行では、KNT―CTグローバルトラベルが、訪日旅行サイト「YOKOSO Japan Tоur&Hоtel」のサイトデザインをリニューアルし、機能を追加するなど利便性を高めた。

 この結果、個人旅行事業の連結売上高は同4・1%増の1772億400万円、営業利益は同182・8%増の22億6千万円だった。

 団体旅行事業では、法人、団体顧客への提案型営業に注力し、MICE市場などの開拓に努めた。スポーツ事業では平昌五輪・パラリンピックの観戦ツアー指定旅行会社として選手家族や後援組織の応援ツアーなどの受注を拡大した。また、国宝姫路城の管理運営業務を受託するなどした。

 しかし、16年のリオ五輪・パラリンピックなど国際イベントの反動減もあり、団体旅行事業の連結売上高は同1・1%減の798億3400万円、営業利益は同30・4%減の9億1300万円にとどまった。

 その他(北海道、東北、中国四国、九州の地域旅行会社の商品販売など)の連結売上高は同3・3%増の608億7100万円、営業利益は同17・7%増の9億6300万円。

 18年3月期の連結業績は、売上高4130億円(前期比4・3%増)、営業利益34億円(同14・5%増)、経常利益36億円(同18・2%増)、純利益17億円と予想している。

 
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