KNT-CTホールディングス、当期純利益は7.5%増 24年3月期第2四半期


決算について説明する小山専務

 KNT―CTホールディングス(HD)が9日に発表した2024年3月期第2四半期(23年4~9月)連結決算は、売上高が前年同期比16.7%増の1254億1600万円、営業利益が63.2%増の33億600万円、経常利益は38.2%増の34億9300万円、当期純利益は7.5%増の27億5700万円の増益となった。今春の新型コロナウイルス感染症の2類から5類への引き下げで人流が活性化し、全国旅行支援により国内旅行が回復し、日本への入国時の水際措置の緩和、円安基調などにより訪日旅行が堅調に推移。新規事業の推進、コロナ下から継続している人件費、販管費の削減も増益に寄与した。

 コロナ禍収束期の回復傾向が見られた国内旅行。個人旅行では夏の定番方面である北海道、沖縄などの取り扱いが好調に推移。クラブツーリズムの添乗員付きツアーでは、全国各地で再開した夏祭りや花火大会関連の商品が好調に推移した。団体旅行については企業系コンベンションや報奨旅行の取り扱いに注力した。

 海外旅行については、個人旅行ではクラブツーリズムの添乗員付きツアーのヨーロッパ方面やビジネスクラス利用商品、ひとり旅の販売に注力。団体旅行ではスポーツ競技団体の遠征や企業の視察旅行、学生の語学研修旅行などの需要獲得を図った。しかし、原油価格の高止まり、円安基調による旅行代金の高騰や旅行先の物価上昇、航空機の座席供給数不足などの諸要因により、全体的に回復に遅れているとした。

 今年4月に個人旅行のWeb販売専門会社「近畿日本ツーリストブループラネット」を新設し、同月に近畿日本ツーリストと近畿日本ツーリストコーポレートビジネスの団体旅行部門を統合したことによる効果についても言及。小山佳延代表取締役専務は「個人旅行については、Web販売やFIT化の動きが進展する中で、近畿日本ツーリストブループラネットとクラブツーリズムが一体となり取り組みを進めており、個人旅行市場の需要獲得とともに、新たな個人旅行のあり方を構築するために挑戦していきたい。また、団体旅行については、中央省庁向けに展開していた取り組みを地方に横展開することができ始めており、統合効果が表れてきている」と説明した。

 旅行事業以外では、学校業務アウトソーシングサービスや観光から派生する地域共創事業の一環としてのアドベンチャートラベルやペットフレンドリー・トラベルサービス事業などの新規事業を推進。人件費や販売関連費用ではコロナ禍前の18年比で約125億円を削減した。

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