東武トップツアーズは、ソーシャルデータバンク(東京都港区)、アローリンク(兵庫県神戸市)、NoCode Japan(東京都足立区)と共同で、ダウンロード不要のワクチンパスポートアプリ「スマートコロナパス」を開発し、21日からの観光庁実証事業で運用を始めた。21日には、同社来年度入社予定者を対象とした技術実証を東京スカイツリー内で実施した。旅行先や飲食店、イベント会場で、ワクチン接種状況やPCR、検査結果の提示の煩雑さを解消し、旅行者の利便性を高める。
スマートコロナパスはLINE上で動作する民間のワクチンパスポートアプリで、自治体や観光事業者、イベント事業者などのLINE公式アカウントと友だちになることで、専用アプリのインストール不要で各種サービスを利用できる。ワクチン接種済証、PCR検査や抗原検査の結果を事前に登録することで、訪問先での証明がスムーズになり、確認作業の煩雑さの解消、密回避などを実現する。旅行催行者が設定したツアーの日程、ルート、見どころも表示できるなど、ツアーのガイドブックとしての利用も可能。
21日の技術実証では、同社来年度入社予定者58人が同アプリを担当者に掲示し、スムーズに東京スカイツリーへの入場を行った。参加者からは、「LINEは普段から使っているので、難なく利用できる」「アプリが普及され、利便性が高まってほしい」などの声が上がった。
営業統括本部法人事業担当の濱崎真一取締役は同アプリについて、「旅行業者やバス会社など、団体旅行実施時にぜひ活用してほしい。旅館やホテルでは、夕刻のチェックイン時、従来の作業に接種証明確認作業が加わり、密が発生しやすい。接種証明をアプリ化し、さらに宿泊者に証明を事前に各施設に送ってもらえれば、チェックイン時の混雑回避にもつながる」と導入メリットを説明。「バス会社や宿泊施設などの観光関連事業者、各自治体で実施中の域内割引事業などでも活用できる」と、同アプリの汎用性の高さに自信をのぞかせた。
アプリの画面