
NBIホールディングス、「界 阿蘇」を子会社通じ取得
地方創生の一環として宿泊施設の投資事業を拡大
株式会社NBIホールディングスは18日、子会社である株式会社NBI地方創生インベストメントを通じ、星野リゾートが運営する「界 阿蘇」を取得するため、星野リゾート・リート投資法人と不動産売買契約を締結したと発表した。今後、地域の魅力を活かした宿泊施設へと発展させていく方針だ。
「界 阿蘇」は大分県玖珠郡九重町に位置し、全12室の客室露天風呂付きヴィラタイプの宿泊施設。熊本空港から車で約70分、黒川温泉バス停から車で約10分のアクセスとなっている。周囲を豊かな自然に囲まれた立地環境が特徴で、施設の敷地面積は約2万6754平方メートル(約8093坪)に及ぶ。
緑に包まれた露天風呂からの眺望
取得後は一定期間経過後に改装工事を実施し、地域の魅力をさらに感じられる宿泊施設としての価値向上を目指す。NBIホールディングスは「MACHIづくり共創会社」として、地方創生および地域活性化へ寄与するホテル・旅館等への投資事業を行うという投資コンセプトを掲げており、今回の取得はその方針に合致した動きとなる。
同社は今後、国内機関投資家や金融機関等の協力を得ながら、2027年3月期までに全国のホテル・旅館等への投資額を200億円規模まで拡大する計画だ。地域が持つ魅力や資源を有効活用し、「金融・投資の活力」と「アイディアとソリューション」を提供することで、地方社会の活性化を実現するという。
NBIホールディングスの代表取締役・金谷隆行氏は、星野リゾートの取締役を務めた経験を持ち、これまで約2000億円超のホテル不動産投資や企業買収の実行、上場REITの立ち上げなど複数の新規ファンド組成に携わってきた。同氏は「日本の地方には『その地域の持つ魅力』や『本来の価値を活かしきれていない地域資源』など、様々な成長の可能性がある」と述べており、今回の取得もその一環となる。
「界 阿蘇」の取得価格など詳細な条件については公表されていないが、同社は今後も地方創生に貢献する不動産投資事業を積極的に展開していく考えだ。