NHKの籾井勝人会長は4日の定例記者会見で、全国のホテルに対し、英語によるテレビ国際放送「NHKワールドTV」の視聴ができるよう、自身のトップセールスを含め、営業活動を強化する方針を示した。籾井会長の発言は、2020年東京五輪・パラリンピックに向けて訪日外国人が増え続けている中、NHKの国際放送の認知度向上のため、全国のホテルを舞台として対応策を強化することを示している。
NHK広報局によると、籾井会長は「(外国の有識者や放送局の幹部から)『日本に出張した際に、ホテルで視聴できないのはおかしい』と言われた。こうした人が帰国してNHKワールドTVを見るという図式にするためには、日本で視聴して、帰国したらまた視聴するという循環にもっていく必要がある」と述べ、国内のホテルで視聴できる環境を整えたいとの意向を示した。
また、より多くの人に認知され、見られるため、日本だけではなくアジアの情報の発信も強化していく必要を強調した。
NHKワールドTVは、NHKが全世界に向けてニュースや情報番組を英語で放送するチャンネル。国内での視聴には、同チャンネルを放映するケーブルテレビやIPTV(インターネット配信によるテレビ放送)事業者のサービスへの加入が必要。