
NTT都市開発社長の辻上広志氏(左)とカペラホテルグループ社長のクリスティアーノ・リナルディ氏
「パティーナ大阪」25年春開業
NTT都市開発(東京都千代田区)は10月12日、開発を進める大阪都市計画特定街区「法円坂北特定街区」(大阪市中央区)内の大阪・法円坂ホテル計画について、シンガポールのカペラホテルグループとホテル運営委託契約を締結し、2025年春に「パティーナ大阪」を開業すると発表した。場所は大阪城の南隣エリアにあるNTT西日本本社ビル跡地を予定し、「パティーナ」ブランドとしては日本初出店となる。
パティーナ大阪は大阪メトロ谷町線・中央線「谷町四丁目」駅から徒歩約8分、JR大阪環状線「森ノ宮」駅から徒歩約10分で、大阪城、難波宮跡に近接している。地上20階、地下3階建て、延床面積3万8500平方メートル、約220の客室を有し、スパ・フィットネスエリアのほかスカイロビーやレストラン、MICEにも対応可能なバンケットホールも備える。
同館の西側は難波宮の遺構を表現した形状の広場として整備して開放し、大阪城公園とつながる同館北側には周辺エリアの観光情報を発信するデジタルサイネージやシェアサイクル拠点を設けるなど、周辺観光地への関心が高まる仕掛けを作っていく。
開業発表の記者会見で、NTT都市開発の辻上広志社長は法円坂北特定街区プロジェクトの一環であるホテル計画に関連し、「アジアでナンバーワンの観光文化都市を目指す大阪だが、今後ラグジュアリーホテルの供給が4割不足するとの見通しがある」との展望を明かした。今回のオペレーター選定については、「ホテルが立地している土地の歴史や文化を尊重し、その特徴を取り入れたホテル作りを行い、本物の文化体験を提供するカペラホテルグループが今回のプロジェクト目標には最良のパートナーだと判断した」と説明した。
カペラホテルグループは、ラグジュアリーホテル、リゾート、サービスレジデンスに特化したホテルマネジメント会社。「カペラホテルズ&リゾーツ」「パティーナホテルズ&リゾーツ」の二つのブランドで、七つのデスティネーションでホテルを運営している。
NTT都市開発社長の辻上広志氏(左)とカペラホテルグループ社長のクリスティアーノ・リナルディ氏
パティーナ大阪の完成パース。ホテルの3方が公園と緑地に囲まれ、宿泊者は大阪城や市街地の眺望を満喫できる