ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構と千葉県いすみ市などは21日、外国人旅行者対応強化を目的とした四者連携協定を締結すると発表した。
▼概要
本協定は近年急増している外国人旅行者の受入体制を強化することにより、ONSEN・ガストロノミーツーリズムの更なる普及啓蒙を促進し、地域に根差した温泉、食といった地域資源とその土地に住む人材を最大限に活用することで、観光振興及び地域を活性化させることを目的としています。
一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構は、2016年9月の発足以来、温泉地をグルメ、歴史文化等で楽しむウォーキングイベント(ONSEN・ガストロノミーウォーキング)を2019年3月まで全国で計40回開催、約9,000名の参加者を集め、イベント満足度も96%*1と大変好評を博しております。本イベントはいすみ市にて過去2回実施されており、二度目となる今年3月のイベントでは、過去最大の600名強の参加者が集まり、当地の海産物を始めとする様々なグルメや、地酒が大好評でした。
昨年度から、観光庁のテーマ別観光による地方誘客事業に選定されたことを機に、年中いつでもONSEN・ガストロノミーツーリズムを満喫できる企画を、いすみ市の協力を得て、インバウンド向けプライベートツアーサービス「otomo」の仕組みを活用し、全国初のケースとして展開して参ります。
今回は第一弾として、千葉県いすみ市において下記2つの施策をモデル事例として実施いたします。
- 年中いつでもいすみ市を訪れ、ONSEN・ガストロノミーツーリズムを楽しめるツアープランの作成/ツアーサービスの提供、並びに外国人旅行者へのプロモーションの強化
- ガイド活動を希望する方々や外国人旅行者と接する施設の方々を対象とした、外国人旅行者を案内するために必要な基礎知識やスキルの習得を目的とした「インバウンドガイド講座」の開催
▼ONSEN・ガストロノミーツーリズムとは
ガストロノミーツーリズムとは、地域に根差した食やその背景にある地域の自然・歴史等の魅力に触れることそのものを目的としたツーリズムのことで、欧米を中心に世界各国で実施されていますが、ここに「温泉」をプラスした新しい体験を「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」と呼んでいます。温泉地を単なる「温泉を楽しむ場」としてだけでなく、滞在型・体験型の観光の宿泊拠点と捉えることで、更なる温泉地の魅力を引き出し、観光振興及び地域の活性化を図ります。
▼otomoとは
otomo株式会社は『新たな旅のスタイルの創造を通じて、旅や地域社会を豊かにする』という企業理念のもと、2017年4月に設立されました。当社はインバウンド旅行者向けのプライベートツアーサービスを提供しており、2019年4月時点で全国9都道府県にて400名以上のガイドが登録しており、200種類以上のツアープランを提供しています。地域の観光資源を活用したツアープランの組成や、ガイド人材の育成など、地域に根ざした旅行コンテンツを持続可能な形で提供する仕組みを各地で構築することで、各地域の観光振興を目指しています。
▼ANA総合研究所とは
2006年4月設立。航空政策、空港政策、航空マーケティング、地域創生の調査、研究、コンサル事業を中心に48の大学に講師を派遣しています。最近の主な取り組みとして、欧米豪マーケットをターゲットにしたラグジュアリー向け“インバウンド誘客支援事業”や“ビジネスジェットの受け入れ整備に関する提言”、“日本発着国際線供給量のとりまとめ報告”などが挙げられます。現在「地域創生インバウンド協議会」、「北前船交流拡大機構」「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」などの事務局を運営しています。
▼いすみ市とは
千葉県の南東部に位置し、東京駅から特急で約70分、豊かな里山・里海で育まれる高品質な農水産物に恵まれ、3年連続で「住みたい田舎ベストランキング」首都圏エリア第1位を獲得しています。現在、食によるまちづくりを市の基幹施策として推進しており、地域産業経済の活性化、観光交流人口の拡大、食による地域の魅力の向上と発信を目指しています。