オンライン・トラベル・エージェン(OTA)の国際会議「WIT Japan & North Asia2016」が3日、東京都内のホテルで開かれ、日本、韓国、シンガポール、米国、ドイツなどから464人が参加した。
エクスペディア、ブッキングドットコム、シートリップ、アゴダ、トリップアドバイザーの幹部や、日本航空、全日空のウェブ担当者らが次々と登壇し、「世界のオンラインマーケットの動向」「日本のインバウンド旅行ブーム」「これからの旅行者はどこに泊まる?民泊」など、さまざまなテーマで語った。観光庁観光産業課の西海重和課長も出席し、日本の観光政策などを英語で紹介した。
「変わりゆく日本マーケット—主要OTAの動向」ではヤフーショッピングカンパニー予約事業本部トラベルサービスマネージャーの西田裕志氏、リクルートライフスタイル執行役員旅行領域担当の宮本賢一郎氏、楽天トラベル事業部副事業長編成・マーケティング部部長の高野芳之氏、一休社長の榊淳氏、i.JTB執行役員販売本部副本部長の山口健一氏の5人が登壇し、ベンチャーリパブリック社長の柴田啓氏らが進行を務めた。
「民泊に参入する予定はあるか」という質問に対して「高級に特化して参入したい」(榊氏)、「JTBは、従来から行っている修学旅行での民泊は続けていく」(山口氏)、「明確なルールが定まっていない段階なので、じゃらんとして参入の予定はない。ただ、シェアリングエコノミーの分野に注目はしている」(宮本氏)、「法の整備と平等性が重要だと考え、状況を見守っている」(高野氏)、「ヤフートラベルとしてはまだ決まっていないが、会社(ヤフー)としてはイベント民泊は始めている。コンテンツとしては魅力的なので検討していく」(西田氏)と回答。
「今から2年後、自社サービスの顧客流入元は、(1)検索(2)ソーシャル(3)その他—でどういう比率になると予測するか」の問いには、「(1)30%(2)10%(3)60%で、(3)はアプリをイメージ」(西田氏)、「分からない」(宮本氏)、「(1)30%(2)0%(3)70%で、(3)はダイレクトトラフィック」(高野氏)、「(1)100%。一休はヤフー傘下に入ったが、ヤフーの検索のパワーを実感している」(榊氏)、「(1)40%(2)20%(3)40%で、(3)は店頭。JTBはウェブと店舗のオム二チャネル戦略をとっている」(山口氏)と答えた。