ホテル業界の現役役員、OBなどで構成するNPOシニアマイスターネットワーク・観光産業研究センター(=SMN、東京都文京区、作古貞義理事長)は、宿泊産業で働く人の専門能力を測り、資格認定を行う「ホテル産業の職業能力認定試験(仮称)」を始める。
講習と試験を8月に東京で、来年1月に大阪でそれぞれ実施する。日程は、東京会場が8月27、28、29、30日。大阪会場が1月28、29、30、31日。
SMNは厚生労働省・中央職業能力開発協会の予算支援のもとで、同省が設定している「ホテル業の職業能力評価基準」に合致する講習プログラムと資格認定試験制度を開発。今回の試験は、ホテル業の職業能力評価基準を国が正式に認定する初めての試験となる。
認定する資格はレベル1からレベル4までの4段階。取得した資格は、国が発行する証明書である「ジョブカード」に記載される。
ジョブカード制度は、職務経歴や教育訓練経歴、資格取得などを公的に証明するジョブカードを発行することで、フリーターや母子家庭の母、シニアなどの求職を円滑化しようと政府が本年度から始めたもの。
とくに宿泊産業界では、業界内での人材の流動性が高いが、本人の能力を客観的に証明する手段がこれまでなかった。 SMNが制度設計をした今回の認定試験でレベル認定を受けることで、熟練のサービス技能を持つ旅館ホテルOBらにも再就職の道が開かれることになりそうだ。
作古理事長