日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ、舩山龍二会長)は9日、東京・丸の内の東商ホールで「ツーリズム産業の可能性」をテーマに産学連携オープンセミナーを開いた。ツーリズム産業への就職を希望する学生や会員企業の社員ら約400人が出席した=写真。
冒頭あいさつした舩山会長はツーリズム産業の現状を説明するとともに「今ほど国や地方自治体がツーリズムに注目していることはない。21世紀は大交流時代であり、ますます発展するだろう」と太鼓判を押した。来賓の溝畑宏観光庁長官は、「観光は日本を変える。各地にある素晴らしい資源を掘り起こして、世界にアピールしてほしい」と業界での活躍を期待した。
「魅力ある旅を創造する〜ホスピタリティ立国を目指して」と題し、ノンフィクション作家の野地秩嘉氏が取材を通して得た商品やサービスのあり方などについて持論を展開。
また、田川博己・JTB社長、原口宰・JR東日本取締役、河本宏子・ANA上席執行役員、橋本俊哉・立教大教授らがパネルディスカッションを通じ、ツーリズム産業に求められる人材について考えを述べた。
TIJは先に、大学や専門学校などから「観光振興のための方策」についてアイデアや研究を募集していたが、同日、最優秀賞に選ばれた学生を表彰した。
選ばれたのは首都大東京3年の窪村麻理子さんと東洋大3年の石井真冴さん、長谷川香織さん。窪村さんは青海駅周辺の観光振興について、石井さんと長谷川さんは家族旅行を活性化する3つのキーワードについて研究成果を発表した。