中国大手OTACtrip(シートリップ)のグローバルブランドとして日本で展開するTrip.comは11月28日、日本人旅行者向けのカスタマーサポートセンターを東京都田町に開設した。同日、同センターで発表会を開催し、メディア向けに内覧会を行った。日本語が使えるネイティブスピーカーが24時間365日対応するなど、安心して利用できる体制を強化する。
発表会では、Trip.comの吉原聖豪ジェネラルマネージャーが、日本に同センターを新設した理由として、航空券予約が前年比169%増となるなど日本市場の拡大、成長、新規顧客の獲得、市場へのコミットメントをするためと説明。「今後は、日本人が使いやすいようにアプリを改善し、パートナーサイトと提携し販売網を増やすなど、一つのサイトで旅行が完結するワンストップサービスを実現する」と方針を述べた。
鎌田恵理カスタマーサービスマネージャーは、「考え方はグローバルだが、その国に合ったサポート体制が必要。また、インターネットでできることには限りがある。日本人は旅行前の確認が海外に比べて多い。日本人が求めるきめ細かいサービスをニーズに合わせ『カスタマーファースト』で対応していく」と述べた。現在は、10数人のスタッフで対応しているが、需要の拡大に合わせて人数を増やしていく方針。日本は近々に24時間営業に移行する予定で、当面の夜間対応は中国で対応する。
同センターでは、従業員の満足度を高める施設として、休憩スペース、ダイニングエリア、ゲームルーム、マザールームなどを設置した。トレーニングとして、勤務前の4~5週間の事前トレーニング、トレンドを学ぶビジネストレーニングなどを実施する。また、成績が優秀な人にはインセンティブ制度を設けている。
同センターは、昨年以降に英国・エディンバラ、中国・広州、韓国・ソウルなど世界各国で開設している。シートリップでは、世界総従業員数3万7400人のうち、約半分の1万5千人がカスタマーサポートの従業員として働いている。
鎌田カスタマーサービスマネージャー(左)と吉原ジェネラルマネージャー