ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)実施本部は1月21日、執行委員会(委員長=本保芳明観光庁長官)を開き、景気後退に伴う訪日外国人旅行者の減少への緊急的な対策として、訪日旅行をプレゼントする懸賞キャンペーンの実施を決めた。台湾と香港から抽選で合計200組400人程度を招待する予定。VJC事業で今回のような大規模の懸賞キャンペーンを打つのは初めて。
懸賞キャンペーンは3月に実施する。プレゼントする訪日旅行は3泊4日で、台湾、香港それぞれ100組200人程度に航空券、宿泊、鉄道のフリーパスをセットで贈る。滞在都市は東京と大阪、半分ずつにする。プレゼント商品は、観光・運輸業界から協力を得ることにしている。
キャンペーンでは訪日旅行の魅力をアピールする広告を新聞、屋外看板、フリーペーパーなどで展開し、VJCの公式ウェブサイトから懸賞に応募してもらう。訪日旅行に関するアンケートへの参加を応募条件とするほか、当選者からは旅行後に体験記などを集め、今後のマーケティングにも役立てる。
個人旅行者増加への効果を狙って、台湾、香港の2市場を選定した。香港では、今年が日本香港観光交流年であることから、記念事業との相乗効果も期待している。
VJC実施本部では、旅行環境の変化を見据えつつ、他の市場に対するキャンペーンの4月以降の実施についても検討していく。特に、台湾や香港と同様、個人旅行の需要喚起が重要課題になっている韓国に対しては、市場動向や通貨レートの状況をみながら効果的なタイミングでの実施を検討したい考えだ。