企業における見本とすべきウェブサイトを表彰する第12回「Webグランプリ」の企業グランプリ部門で、大分県別府市の公式観光情報ウェブサイト「別府たび」が「企業BtoCサイト賞優秀賞」をこのほど受賞した。自治体の受賞は珍しいという。
同グランプリは、デジタル社会の発展に貢献した人とサイトを表彰するもので、340社が加盟する公益社団法人日本アドバタイザーズ協会デジタルマーケティング研究機構が主催。
「Web人部門」と「企業グランプリ部門」に分かれ、今回別府市のサイトは企業グランプリ部門で選出された。73社、84サイトが参加した中から、審査委員282人の審査により「各企業のウェブ担当者同士の研さんにより制作・構築された、見本とすべきウェブサイト」を選んだ。
受賞した「別府たび」は、同市の観光サイト「極楽地獄別府」をリニューアルしたもので、2023年2月17日に公開。同市が目指す持続可能な観光地づくりの達成に向けて「視覚的デザインの構成に注力した『ウェブサイトの上質化』」「さまざまなメディアと連携した『別府市デジタルマーケティング戦略の基礎』」「PDCAサイクルの確立による『更新の重要性』」という三つのコンセプトを設定し、制作した。
企画開始の段階から別府市観光課、同市観光協会、同市旅館ホテル組合連合会、市内大学生などで組織するサイトの編集部で構成や内容について協議を重ねてきた。
サイトのリニューアル後、23年度はリニューアル前比で259%、24年度は同約336%(予測値)とアクセス数が大幅に増えている。同市は「数字だけでない評価も頂き、今後さらに戦略的な情報発信に取り組む」と話す。
贈賞式が12月5日、東京都内で開催された=写真。