既存の窓を二重窓に。断熱性能アップ
住宅・ビル建材のYKK APは、樹脂フレームを採用した「マドリモ内窓プラマードU」を旅館・ホテルに提案している。この製品は、既存の窓を二重窓にし、断熱性能を高めるもの。同社では、「これから寒くなる季節を迎えるが、特にインバウンド客を中心に古い窓が設置されている客室が寒い、と感じているケースがある」と指摘する。また、「客室の寒さの原因のほとんどは窓。窓は熱の出入りが一番多い場所のため」という。
特徴は、樹脂フレームと、空気層で断熱する点にある。樹脂はアルミに比べ1400倍、熱を伝えにくく、窓の間に空気を挟むと、さらに熱は伝わりにくくなる。加えて、内窓のガラスにはLow―E複層ガラスを採用。さらに断熱効果が向上し、結露の発生を抑える。
同社の実証実験によると室外温度マイナス10度の環境下で、アルミサッシ(単体ガラス)に、マドリモ内窓プラマードUを設置した窓の温度を計測した。設置前4・4度だった窓の温度は設置後13.5度と、9.1度も上がった。
防音性能も調べた。二重窓にすると、外からの音を15dB低減することを確認した。「人の耳は10dB下がれば、音は約半分に減ったと感じる」とYKK AP。
取り付けはサッシ業者などが行う。外部に足場を組む作業が不要で、内部からの工事で済む。1窓あたり約60分で完了する。
外枠のカラーは、木目クリア、木目ナチュラル、ミディアムオーク、ダークブラウン、グレイ、ホワイトと、豊富に取りそろえている。和室、洋室双方の客室インテリアにマッチするデザイン性も売りだ。
マドリモ内窓プラマードU