J.D. パワーは10日、「 2020年 レンタカーサービス顧客満足度調査」の結果を発表した。1位はトヨタレンタカーとなった。
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、2020年レンタカーサービス顧客満足度調査℠の結果を発表した。
今後拡充が期待される無人貸出サービス
近年、複数のレンタカー事業者が、アプリや会員カード等を利用して、予約・支払から出発・返却における手続きや開錠・施錠までの全てを利用者自身で行う「無人貸し出しサービス」の提供を始めている。
本調査での各事業者での利用率は1割以下となっており、まだ一般的には普及していないが、無人貸出サービスによるレンタカー利用者の満足度は総じて高い。出発・返却における迅速さのみならず、サービスメニューや予約システムの使い勝手、利用料金といった点に対する満足度も顕著に高い傾向が見られた。
無人貸出サービス利用者の特徴をみると、年代は20~30代といった若年層で、月に1回程度あるいは2~3カ月に1回程度で比較的利用頻度が多く、旅行をはじめドライブやゴルフ・スキーといった半日から1日以内でのレジャー利用が多い傾向にある。
このような車の借り方としては、類似のサービスとしてカーシェアリングサービスが挙げられるが、レンタカーの無人貸出サービス利用者においては、カーシェアに対する不安・懸念として「トラブル時の対応や補償」、「利用しない月がある場合の費用」、「車の清掃状態や清潔さ」といった点が多く挙げられている。加えて「長時間での利用がしづらい」、「利用日よりもだいぶ前から予約できない」といった不満が多い特徴がみられた。
今後レンタカーに期待することとして、「24時間営業所の増加」が最も多く挙がっている。店舗営業時間外である夜間や深夜、早朝での利便性を求める顧客は多く、こうしたこのような顧客への解としても今後セルフサービスによる無人貸出・返却サービスの拡充が望まれる。ベースとなる営業店舗がある安心感や、前もって予定を立てながら計画的に借りられる、そういったレンタカー事業ならではの特徴がより打ち出されていくことが期待される。
J.D. パワー 2020年 レンタカーサービス顧客満足度No.1を発表
本調査での総合満足度ランキングは下記の通りとなった。
第1位:トヨタレンタカー(704ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「車両」「出発/返却時の対応」「サービスメニュー」「予約」の4ファクターで、対象6社中、最高評価。
第2位:日産レンタカー(700ポイント)
第3位:タイムズカーレンタル(699ポイント)
《 J.D. パワー 2020年レンタカーサービス顧客満足度調査℠概要 》
直近半年以内に日本国内でレンタカーを利用した18~64歳男女(法人利用、代車利用除く)を対象に、レンタカーサービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今年で4回目の実施となる。
■実施期間:2020年1月 ■調査方法:インターネット調査 ■回答者数:8,658人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「各種料金」(30%)、「車両」(22%)、「出発/返却時の対応」(22%)「サービスメニュー」(17%)「予約(ウェブページ/モバイルアプリ/電話)」(10%)となっている(カッコ内は影響度)。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。