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■過去のトップ記事  2299号≪2004年10月16日(土)発行≫
≪総合≫
温泉法 抜本見直しの動き加速 環境省も調査公表 温泉協は小委設置へ
 環境省は8日、全国の温泉旅館やホテルなど約2万施設を対象に実施した実態調査の結果を発表した。初の試み。これを受け、小池百合子環境相は同日の記者会見で「温泉利用者がどのようなお湯に入っているのか分からないのは問題」と述べ、情報開示の義務化に向けて温泉法改正を検討する考えを示した。12日には中央環境審議会自然環境部会が開かれ、「温泉小委員会」の設置が決まった。また、日本温泉協会も先ごろ、6年ぶりとなる学術部委員会を開催、温泉法の問題点を検討する小委設置の方針を固めた。入浴剤投入に端を発した一連の温泉不祥事は、法改正という抜本的な見直しにまで発展しそうだ。

≪総合≫

 
IJTS 法政大で寄付講座開講 初の試み 二階氏など豪華講師陣

講師を務める二階元運輸相

 日本観光戦略研究所(IJTS)は6日から、法政大学で寄付講座を開講した。初回は二階俊博元運輸相、国土交通省の鷲頭誠総合観光政策審議官が講師を務め、観光立国に向けた取り組みなどを講義した。同講座は同大経営学部3年生を対象とした授業で、週1回、観光に関する産業や政策の事情に精通した講師が授業を受け持つ。来年1月まで計11回行われる。「観光に携わる人材を輩出する」(西川太一郎IJTS専務理事)のが狙いで、今後は東大や早大でも同様の講座を設けるという。


≪旅行業・運輸≫
「テーマ性ある旅」発表 向上心あふれる シニア向け商品 日本旅行 集客目標は5百人
 日本旅行はこのほど、“向学心あふれるアクティブなシニア”を対象にした新商品「極みの旅」を発売した。従来のシニア向けにあった「ゆったりとした日程」「超高級旅館宿泊」などの高額商品と異なり、各商品にテーマを設け、深みのある、探究心を満たす旅を提案した。東京発で沖縄、九州、北海道へ各2コース、計6コースを用意。集客目標は5百人。参加人数は各コース最大30人限定にし、ゆとりをもたせた。添乗員は添乗経験1千日以上、バスガイドは経験5年以上というベテランを起用。全コース1人での申し込みも可能。

≪経営≫
234社の再生計画策定 中小企業再生支援協 旅館など3業種で8割
 中小企業庁によると、中小企業再生支援協議会が再生に取り組む企業からの相談に応じた件数は9月24日までに4793件に達し、うち234社の再生計画が策定済み、298社は策定支援中となっている。策定完了案件は製造業が最も多く、このほか卸売・小売業、飲食店・宿泊業を加えた上位3業種で全体の約8割を占めた。

≪旅館ホテル・施設・団体≫

日観連 外客受け入れへ研修会 東京支部の会員ら参加 接遇レベル向上めざす
 日本観光旅館連盟の外客受入委員会(澤功委員長)は5日、東京・平河町の全国旅館会館で、外国人旅行者に対する接遇レベル向上などを目的とした研修会を実施した。東京支部の会員ら約30人が参加、外国人講師による電話予約訓練や澤氏の講演などが行われた。
 参加者たちは2人1組で外国人客との電話予約の場面を再現。外国人講師の指導のもと、適切な言い回しや確認すべきポイントを学んでいた。英語での電話応対について、講師として招かれた英会話学校の外国人講師は、「相手の話が分からないときは、はっきり『SLOELY(ゆっくり)、REPEAT(もう一度)』と伝えるべき」などと話していた。
 澤氏の講演では、最近多発する、外国からの架空請求やインターネット、Eメールでのトラブル例などが紹介され、参加者は熱心に耳を傾けていた。

≪国際観光≫

地方空港の利用を提案 JNTO 中国人訪日ツアー造成で

 国際観光振興機構(JNTO)は、今年度のビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)事業として、地方空港を活用したツアーの造成を、積極的に中国の旅行会社に働きかけている。今回は、福島、広島、新潟の3つの地方空港を利用し旅行商品を多様化することによって地方の活性化を図ることが目的。
 福島、広島、新潟の各空港を選んだ理由についてJNTOは(1)大都市圏の成田、関空、新千歳、名古屋、福岡の各空港を除いた中国路線を持つ空港で、北京、上海、広州からの便がある(2)中国で認知度が高い有名大都市と組み合わせができる──などを挙げる。


≪地域観光≫

商工会議所 各地で検定制度創設 観光振興へ、人材育成
 都市観光に関わる人材を育成するため、各地の商工会議所が独自の「観光検定試験」を相次いで創設している。特定地域の歴史や文化、観光名所に関する知識を問うもので、誰でも受験できるのが特徴だ。公式テキストブックの売れ行きは好調で、受験対策セミナーも定員を超える応募があるなど主催する各商工会議所も驚くほどの盛況ぶりだ。
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