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地域観光 第2403号《2007年1月1日(月)発行》  

昼神温泉が活性化へ3セクを設立

 昼神温泉(長野県阿智村)の活性化や誘客事業などを担う地域マネージメント会社、昼神温泉エリアサポート(昼神温泉観光局、伊壷真司社長=清風苑)がこのほど、営業を開始した。
 同社は村と地元の旅館・ホテル、飯田信用金庫が出資した第3セクターで、資本金2016万円。うち、村が1600万円を出資。同温泉ガイドセンター内に拠点を置き、(1)地域イメージ戦略の策定や観光資源の開発(2)広報活動やエージェントなどへの営業活動(3)食材や備品などの共同仕入れーなどの業務を行う。
 同温泉は中京圏の利用者が中心で、年間宿泊客は約50万人、日帰り客約25万人だが、客足はやや減少傾向にあるという。「(中京圏はともかく)全国的な知名度は低い。大きなマーケットに向け打って出る必要がある」と木下昭彦専務はいう。視野に入れるのは東京を中心とした首都圏だ。
 近く第2種旅行業の免許が登録される予定であり、登録され次第、地元発着バスツアーなどの商品を企画・造成し、販売する方針だ。


観光の人材育成目指すセンターが宮島にオープン
しゃもじんセンター開所式でのテープカット

 広島県廿日市市の観光関連産業の就職情報の提供や人材育成を支援する「はつかいちみやじま観光関連おしごとセンター(愛称・しゃもじんセンター)」が06年12月6日、同市内に開所した。開所式では、真野勝弘副市長らによるテープカットが行われた。
 センターは、市や地元商工団体でつくる市地域産業振興協議会が運営する。国の地域再生計画の認定を受けて市が抱える雇用問題に対処しつつ観光振興を推進する。ハローワーク廿日市と連携し、旅館や土産物店などの雇用情報の収集や提供をする。地場企業の合同会社説明会のほか、国土交通省が認定する観光カリスマなどを招いた企業向けセミナーも開く。
 また、センターは世界文化遺産である宮島の観光客が増えているため、観光産業を志す人を対象にした語学研修を企画。体験観光を組み合わせて観光ルートを観光客に紹介するコーディネーターや、高齢者や障害者を介護しながら案内する観光ガイドヘルパーの人材育成も目指す。
 営業時間は午前9時~午後5時。土曜、祝日は休み。問い合わせ先は、しゃもじんセンター(TEL0829・36・3434)。


盆踊りサミット、横手市で開かれる
5つの盆踊りを観客に披露

 秋田県横手市増田町の増田ふれあいプラザで06年12月3日、県内の伝統的盆踊りを保存継承する5団体が集い、初めて情報交換を図る「秋田盆おどりサミットin増田」が開かれ、盆踊りのほか、基調講演やパネルディスカッションを行った。
 このイベントは増田盆おどり保存会が企画し、増田町観光協会と共催。約500人の観客が特色のある5つの盆踊りを鑑賞した。
 参加した5団体は、横田市の「増田盆おどり保存会」、「横手市民盆おどり」、「山内相野々盆おどり」と鹿角市の「毛馬内の盆おどり」、羽後町の「西馬音内盆おどり」。
 基調講演では、「越中おわら風の盆」で知られる富山市・越中八尾観光協会の布谷博之事務局長が、「21世紀における伝統芸能の保存継承の在り方について」と題し、風の盆の取り組みを紹介した。
 盆踊り保存会や市関係者らが最後に、パネルディスカッションを行い、「伝統芸能をまちづくりにつなげて」のテーマで意見交換をした。


伊藤忠が北海道と提携、観光振興を支援へ

 伊藤忠商事と北海道は06年12月15日、北海道の産業振興に向けた取り組みを共同で展開し、経済の活性化を図る協定書を締結した。北海道は「観光」や「食」などの振興には商社のネットワークやビジネス経験を活用するのが有効と判断した。
 締結したのは「連携と協力に関する協定書」。伊藤忠はこれまで、岐阜など7県との提携を通じ、地域振興や企業育成のプロジェクトを実施してきた。そのノウハウを生かす。
 観光振興については、(1)「未知倶楽部」(伊藤忠が行っている「道の駅」ブランディング事業)よる地域のPRや特産品の拡大(2)季節移住観光事業の検討ーなどを予定している。今後、情報交換しながら具体的な方策を探る。
 また、食についてはグループのコンビニエンスストア、ファミリーマートで「北海道フェア」などの特集を組み、道産品コーナーを設けて販売し、感触が良ければ常設化していくという。


「継乃助記念館」が長岡市にオープン

 新潟県長岡市の幕末の英傑で、司馬遼太郎の小説「峠」の主人公としても知られる長岡藩家老「河井継之助記念館」が06年12月27日、長岡市長町に開館した。市街地に位置する記念館の近くには、連合艦隊指令官山本五十六の記念館などがあり、同市の観光周遊ルートの目玉としても期待されている。
 記念館は、継之助が西方遊学で記した旅日記「塵壺」の原本や、九州で購入した蓑など約40点を展示。入館料は、大人200円、小・中学生100円。問い合わせ先は、TEL0258・30・1525。


檜枝岐村が新そばで観光アピール

 福島県檜枝岐村の観光をPRする「檜枝岐新そばの夕べ」が06年12月19日、都内のホテルで開かれた=写真。尾瀬や会津駒ヶ岳などの自然に囲まれた同村は尾瀬檜枝岐温泉を中心に観光業が主力。その魅力を広めてもらおうと、檜枝岐や尾瀬にゆかりの深い首都圏在住者、マスコミなどを招き、特産の「裁ちそば」をはじめ地場料理を出席者にふるまった。
 檜枝岐村の星好久村長は「07年度には尾瀬が単独の国立公園に指定されるものと期待している。さらに元気なむらづくりを進めていく。ぜひ檜枝岐村にお越しいただきたい」とあいさつした。
 尾瀬は現在、日光国立公園の一部だが、地元では独立した国立公園にしようと要望してきた。環境省が区域拡張などを含めて検討中で、中央環境審議会を経て、07年度中には結論が出る見込み。
 檜枝岐村は、江戸時代後期から伝わる「檜枝岐歌舞伎」でも有名。毎年5月、8月、9月の上演日には多くの観光客でにぎわう。さらに四季折々のトレッキングなど自然体験型の観光メニューを設定し、家族客の取り込みにも力を入れている。


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