京都市では、高齢者の増加を見据えて施設やサービス改善のため専門チームを設けるホテルや、車いす用遊歩道を設置する寺社など、高齢化時代の観光客獲得に向け、バリアフリー化が進められている。同市内を訪れる観光客の中で、60歳以上の割合が00年の611万人から05年には822万人へと増加していることが背景にある。 バリアフリー化を進めているホテルの1つ、京都市下京区のグランヴィアホテル京都は、車いすを必要とする高齢者や障害者のリピーター化を目指す。車いすでも楽しめる観光地のリストアップの作成や、ドアスコープを車いすからでものぞけるように低い所に設置するサービスなどの提供をしている。計6室のハンディキャップルームの利用数は年々需要が高まっている。 また、同ホテルでは04年、ユニバーサルサービス推進チームを結成し、社員が「ハートフルアドバイザー」や「手話検定」など、福祉資格を取得。ハード面だけでなく、ソフト面の改善も図る実践的な取り組みを行っている。 観光地では、三十三間堂が06年8月に車いす用遊歩道を境内に設置するなど、バリアフリー化を積極的に進めている。
2月1日、JR札幌駅に観光案内所がオープンする。札幌市と北海道の連携で実現するもので、「道内全域の観光情報や市内のイベント情報をワンストップで入手できる日本最大級の案内所」(観光企画課)という。 施設面積は1165平方メートルで「観光」(北海道さっぽろ観光案内所)、「食」(北海道どさんこプラザ札幌店)、「食と観光」(軽食、PRスペース)の3コーナーが設けられる。 観光コーナーでは道内全域のパンフレットをエリアごとに取りそろえ、雪まつり大雪像の模型なども展示する。英語やハングル語にも対応できるようスタッフを配置。また、JR北海道とも連携し、「JR総合案内所」を併設。外国人向けの北海道レールパスなどの販売や宿泊予約も行う。
琴平町観光協会の主催、琴平町の共催で「第8回こんぴら温泉まつり」が6~8日の3日間、香川県・琴平町の金陵の郷で開かれた。 初日午前10時から、採湯式が湯元こんぴら温泉華の湯「紅梅亭」の敷地内で行われた。式典には近兼孝休・観光協会長、山下正臣・琴平町長、寅丸保典・実行委員長らが出席。湯元に設けられた祭壇で、神官が祝詞を行い、関係者が次々と採湯。採湯の湯は、若者衆の手でみこしに担がれ、こんぴら本宮へ奉納するため運ばれていった。 近兼会長は「今年でこんぴら温泉は開湯10年を迎えた。今後も香川のにぎわいは信仰とこんぴら温泉を中心に作り出せるよう、全国への情報発信に努めたい」とあいさつ。また、来賓の山下町長は「新年を迎えたが地方の景気はいまだ実感できない。この一年は健康と景気の回復を祈りたい」と述べた。 続いて、金陵の郷に会場が移され、オープニングセレモニーを開催。場内には足湯や温泉屋台村、讃岐を代表する地産地消の直市などが設けらた。演歌歌手の渡辺要さんが「讃岐の女」を披露したほか、こんぴら船々の踊りなどが行われ、集まった大勢の観光客などを魅了した。2日目は、出雲そば、三輪そうめん、讃岐うどんの「三麺交流」イベント、獅子舞競演が実施された。最終日には、船々よさこい踊りなどが催され、観光客で終日にぎわっていた。 このほか、宿泊イベントとして、全旅館3部屋限定の素泊まり2641円(税抜)、1泊2食付6429円(税込)などの特別プランを31日まで設定している。
宮城県多賀城市観光協会は、06年12月15日に、市内のレストランや洋菓子店などが考案した料理16品を「おいしい多賀城の味」に認定した。 「おいしい多賀城の味」は、土産物がないといわれる多賀城市に特産物を作ろうと、市観光協会が05年に創設した。 認定品は、東北歴史博物館のレストラン「グリーンゲーブル」の古代米おかゆ「おもわく粥」、ホテルキャッスルプラザ多賀城の「古代米リゾット」、喫茶店「カフェ・ラカフェ」の「パフェ壺の碑」など。