国土交通省観光立国推進本部(本部長・冬柴鐵三大臣)の第2回会合が9日に開催された。観光立国推進基本法が1月1日に施行されたことを受け、同法が定めている基本計画の策定について作業着手を確認した。 同推進本部は、大臣を本部長に、副大臣や大臣政務官、事務次官から局長級まで省内各部局で構成する。05年1月に第1回会合。以降は事務連絡会合として開催してきた。今回は、柴田耕介総合観光政策審議官が、観光立国推進基本法の施行、基本計画の策定作業の開始について説明した。 本部長の冬柴大臣は、観光立国の推進、基本計画の策定について、「国交省の持てる力すべてを結集し、十分に期待にこたえなければならない」と訴えた。
観光関係団体懇談会(26団体で構成、幹事・日本観光協会)主催の新年賀詞交換会が10日、東京の赤坂プリンスホテルで開かれた。昨年末、「観光立国推進基本法」が成立、1月1日から施行されたことを受け、出席者からは「新たなスタートの年」「今年が観光立国元年」との声が相次いだ。また、冬柴鐡三国土交通相は今年の訪日外国人観光客数について「800万人を目指す」とぶち上げた。 主催者を代表してあいさつした中村徹日観協会長は、「観光立国推進基本法の施行は(観光業界にとって)ターニングポイントであり、力を合わせて(業界)発展のきっかけとしたい」と抱負を述べた。 同法施行に伴い、基本方針や実現目標を定める「観光立国推進基本計画」が次の焦点となるが、来賓出席した自民党の愛知和男観光特別委員長は「6月には最初の基本計画が策定され、閣議決定されるだろう」との見通しを明らかにした。 賀詞交換会にはこのほか、塩谷立衆院国土交通委員長、長崎幸太郎衆院議員、藤野公孝国土交通大臣政務官らが顔を見せた。 冬柴国交相は、昨年11月までの訪日外客数が675万人を超え、過去最高となったことを挙げた上で、今年は日中国交正常化35周年、朝鮮通信史400周年などに当たることから「今年1年は訪日外客数800万人を目指す」と述べ、実現に意欲を示した。 この日は約200人の業界関係者が出席。法施行を歓迎する声がある一方、「もっと大々的にPRしてほしい。国が観光振興に力を入れていることを広く知らしめ、観光の重要性を説くことが大事だ」との指摘もあった。
国土交通省総合政策局の観光部門の07年度組織内示があり、観光政策課内に、「企画室」と「観光政策調整官」の新設が認められた。新年度予算案に盛り込まれたもので、設置時期については未定。 企画室は室長を配置し、重要事項の企画立案などを担当。観光政策調整官は、国交省内の各部署や他の省庁との連絡・調整にあたる。 観光立国推進基本法の施行と、それに伴う基本計画の策定などを受けて、観光政策の拡充を図る。