観光経済新聞社主催、観光関連9団体後援の06年度「人気温泉旅館ホテル250選認定証授与式」が1月26日、東京の浅草ビューホテルで盛大に開かれた。入選した旅館・ホテルの経営者、来賓など約450人が出席。250選受賞者のうち北海道から九州まで9地区の代表に、江口恒明本社社長(250選実行委員長)から認定証を授与。同時開催の「にっぽんの温泉100選」で4年連続1位になった草津温泉(群馬県)にも表彰状が手渡された。式典には、二階俊博自民党国会対策委員長の意を受け、伊藤忠彦衆院議員が出席、藤野公孝国土交通大臣政務官も駆け付け、観光振興と伝統文化の担い手である受賞者らに激励の言葉を送った。 式典で江口社長は「観光立国推進基本法が施行され、時代の転換期を迎えている今こそ、旅館・ホテルは自らが受け継いできた伝統文化、原点である『心』に立ち返るとともに、しっかりと利益を出せる自立経営の確立に挑戦すべきだ。250選は快適、安全、安心の立派な施設であることの証。今後は外客もさらに増える。受賞者には日本の心の代表者として一層の奮起が期待される」とあいさつした。 実行委員会を代表して、全国旅館生活衛生同業組合連合会の中村次長専務理事が「人気温泉旅館ホテル250選」と「にっぽんの温泉100選」の選定経過を報告。20回目の今回は、旅行会社からの投票数が3万3727票、前回から約8千票増えた。旅館ホテル250選では、初入選が14選、通算5回以上の入選が条件の「5つ星」認定証の対象施設は190軒に上った。 来賓からの祝辞には、観光振興のけん引役として受賞者への期待の言葉が相次いだ。 第1部の式典では、伊藤衆院議員が「皆さまとがっちり手を組んで観光立国を推進したい」とあいさつ。伊藤氏は自民党の政策グループ「新しい波」に所属、観光基本法改正プロジェクトチームでも活躍。二階国対委員長から預かった、「受賞者は日本の伝統、温泉情緒などを守る大きな役割を果たし、地域文化の代表者として選ばれた。観光立国の実現、観光産業の発展に、ともに努めていこう」というメッセージを代読した。 藤野政務官も「観光業の発展に一層努力したい。旅館・ホテルの皆様は、日本の文化を守る気概のもとに、地域振興の先頭に立っていただきたい」と激励した。 第2部のパーティーでは、国土交通省総合政策局観光事業課の花角英世課長が「旅館・ホテルは地域の顔。金融問題などの難しい課題もあるが、行政としても解決を後押ししたい」と述べれば、日本観光協会の中村徹会長は「観光立国は地域が自ら推進すべき。観光業界の力を集めて取り組もう」と訴えた。 パーティーでは、国際観光旅館連盟の佐藤義正会長が乾杯の発声を、立教大学の前田勇名誉教授が中締めを務めた。 祝電は、日本ツーリズム産業団体連合会、JTB、JTBトラベランド、近畿日本ツーリスト、日本旅行、トップツアーからのメッセージを披露。 充実した式典や本社の編集姿勢を高く評価する声も寄せられた。