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観光行政 第2408号《2007年2月10日(土)発行》  

国交省、観光の人材育成目指し検討会議発足

 国土交通省はこのほど、「観光関係人材育成のための産学官連携検討会議」を発足、初会合を都内で開催した。観光関連の学部・学科を設置する33の大学と、観光関連団体が参加。観光立国を支える人材の確保に向けて情報を共有化し、協力体制のあり方を探る。初会合では事例発表や意見交換があった。

 観光関連の学部・学科は、06年度に高崎経済大学など6大学が新設し、合計で5学部28学科、入学定員で3千人。5カ年のうちに学科で11、定員で1095人の増加。07年度は和歌山大学など5大学が新設予定。さらに北海道大学では、国立大学で初めて大学院に観光関連専攻を創設する。

 人材育成に向けた産学連携では、04年11月の観光立国推進戦略会議報告書が「観光関連産業は、観光関連学部・学科出身者の採用、寄附口座の提供、インターン・社員研修への活用を行うなど、大学などと連携することにより、大学での観光関連の教育・研究を充実させる」ように提言している。

 意見交換ではインターンシップについて「産業界は短期だけでなく、長期のものも積極的に受け入れてほしい」「留学生、外国人の受け入れ態勢の整備を」などの指摘があった。また「地域を支える人材を育成するには、地域に住む若い人々の目をどう観光に向けさせるのかという視点を国の施策に取り入れたらどうか」などの声も挙がった。



国交省、外国人が魅力感じる土産を募集

 国土交通省は1日から、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)の推進を踏まえ、外国人にとって魅力的な土産品を選定する「魅力ある日本のおみやげコンテスト」の候補商品を募集している。各賞の受賞商品の推薦者には旅行券などの賞品を用意。募集期間は同28日まで。

 募集するのは「食品(生鮮食品は除く)」「民工芸品」「生活用品その他実用品」の3部門。一般の人も専用ホームページで応募できる。

 審査員は、VJC重点市場(韓国、台湾、米国、中国、香港、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、カナダ、タイ、シンガポール)出身の外国人有識者、日本の観光関係有識者。3月27日に都内で最終審査を行う。

 コンテストは今回が3度目の開催。昨年の金賞は、食品部門が兵庫県のメーカーが製造した日本酒の「ミニ菰樽」、民工芸品部門は「竹しおり」、生活用品部門は「お寿司キャンドルおみやげセット」だった。



外国人に対する公共交通機関の情報提供強化

 国土交通省は1日から、国際観光振興機構(JNTO)の外国語ウェブサイトを通じて、外国人に対する公共交通機関の情報提供を強化した。外客来訪促進法の改正を踏まえた取り組みの一環で、外客の利用が多い区間の情報を提供。鉄道会社や航空会社など交通事業者の外国語サイトへのリンクや案内表示事例なども紹介している。

 同法の改正では06年4月から、公共交通事業者に対し、外客が交通機関を利用しやすいように外国語で情報提供する努力が義務付けられた。特に情報提供が必要な区間は、国交相が「指定区間」に定めている。

 同サイト上では同時に、日本の公共交通機関に関するアンケート調査を外国人や海外の旅行会社を対象に実施。期間は3月28日まで。回答から問題点などを抽出し、情報提供の向上に生かす。



国交省、中国人団体客の帰国報告を徹底──届け出漏れ多発で

 国土交通省は、中国からの訪日団体観光旅行を取り扱う指定旅行会社に義務付けられている団体客の帰国報告の人数と、査証(ビザ)発給数、出入国数との間に隔たりがあるとして、中華人民共和国訪日団体観光客受入旅行会社連絡協議会(中連協、会員155社)を通じ指定旅行会社に帰国報告の徹底を求めた。報告漏れが原因で、中連協では会員の意識低下を危ぐし、二度にわたり改善を通知した。

 国交省は昨年12月と今年1月の2回、帰国報告の問題を中連協に指摘。当初の数字の開きは2~3万人分という。中連協からの通知を受け、旅行会社からは帰国報告書が順次提出されており、誤差は縮小している。

 中国からの訪日団体観光旅行は、00年9月に解禁され、以降増加が続いている。取扱旅行会社は、団体客の帰国日から15日以内に、帰国便への搭乗を証明する帰国報告書を国交省に提出することが義務付けられている。


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