楽天は2月22日に開いた取締役会で、岡武公士・楽天トラベル副社長が楽天トラベルの社長に就任する人事を決めた。山田善久社長は非常勤取締役になる。 3月29日の株主総会での承認を経て正式に決定する。 山田社長退任の理由について楽天広報は「本人から一身上の都合と聞いている」とコメントしている。岡武氏は楽トラが買収した「旅の窓口」の出身で、楽天トラベルの初代社長。 ▽楽天執行役員・楽天トラベル代表取締役社長(楽天執行役員・楽天トラベル副社長)岡武公士 ▽楽天トラベル非常勤取締役(楽天取締役・常務執行役員・トラベル事業長・チーフインフォメーションセキュリティオフィサー・楽天トラベル代表取締役社長)山田善久
近畿日本ツーリスト(KNT)はこのほど、団塊世代やアクティブシニアなどに向け、ボルネオ島でジャングルの中を冒険するツアーを発売した。社内のプロジェクトチームが「約半年をかけて検討を重ね、商品化した最初の企画」(KNT)という。 4月16~22日、23~29の日程(5泊7日)で実施。参加者は18人限定とした。ジャングルの中で約3日間滞在し、ボートや四輪駆動車などを使って移動する。ゾウやオランウータン、ワニなど多くの野生動物と遭遇する可能性もあり、大自然を満喫できる。 添乗員付きで、島内ではガイドも同行する。旅行代金は27万5千円。 KNTは昨年、社内公募で選ばれた社員を中心にプロジェクト(ウルトラプロジェクトC)を立ち上げ、「同業他社にない、こだわりのある企画を実現させる」ことを目標に取り組んできた。同プロジェクトにはキャスターの福留功男氏がアドバイザーとして参加している。
阪急交通社は2月23日、阪急創立100周年記念企画として、「浜村淳がおすすめする日本の旅100選・世界の旅100選」を発売すると発表した。 トラピックスとクリスタルハートの中から、浜村氏が100周年にちなみそれぞれ100コースを選んだ。浜村氏のコメントとともに順次発売する。 国内旅行では、「黒川温泉露天風呂巡りと阿蘇温泉郷満喫2日間」「びっくり吉野千本桜」(日帰りバスツアー)、海外は「天空列車で行く世界の屋根チベット2千キロの旅8日間」などがある。
商船三井客船は外航クルーズ客船、にっぽん丸によるフライ&クルーズ企画「飛んでクルーズ北海道」を夏に実施することを決めた。「日本初の本格的な定点クルーズ」(同社)で、昨年に続き2回目となる。 同社がクルーズを運航、旅行業者が全国からの空路便を設定し、販売する。 小樽~利尻~網走~礼文~小樽の5日間のコースを8月29~9月2日、2~6日、6~10日と連続3航海実施する。参加しやすい小樽~網走、網走~小樽の3日間だけの乗船コースもある。5日間の料金は11万6千円から。
JTB首都圏は3月22日、フロアごとに専門性を持たせた旅行総合店舗「トラベルゲート横浜」を横浜西口にオープンさせる。1~4階を「海外旅行」「国内旅行」「富裕者層を対象にしたロイヤルサロン」「ウエディング、ハネムーン」に分けた。「これだけの旅行専門事業が同一個所で営業を行うのは旅行業界では初めて」(同社)で、JTBグループとしても最大の店舗となる。 人口全国第2位の神奈川県では特に横浜市に人の流れが集中してきているため、旅行営業でも高度で専門性の高いサービスを提供するため設立することにした。併せて、行政や地元の協力を得て、神奈川・横浜地域への誘客も推進していく。 トラベルゲート横浜の店舗面積は約1300平方メートル。従業員数は100人。07年度販売目標額は80億円。 2階の国内旅行フロアでは、JR・航空券、各種ギフト券、国内パッケージ商品など国内旅行全般にわたって販売する。また、「神奈川&横浜情報局」を設置し、国内だけでなく、外国人旅行客も視野に入れて、誘客事業を展開していく。
赤ちゃんと一緒に温泉入浴──近畿日本ツーリスト(KNT)は0~3歳児の赤ちゃんとその家族を対象にした宿泊プランを造成、ホームページ(http://www.knt.co.jp/kodomo/baby/)での発売を開始した。「弊社の女性社員が自らの体験をもとに、赤ちゃん連れの旅に適した旅館・ホテルを紹介する」という。現在は4軒だが、順次増やしていく。就学児童がいる家族向けの商品は少なくないが、乳幼児を対象に、温泉をテーマにしたものは珍しい。KNTでは「受け入れOK」の旅館・ホテルを募っており、選択肢を増やしたい考えだ。 このプランは「はじめての温泉デビュー」で、(1)離乳食の用意ができる(2)温泉成分が赤ちゃんに合い、肌に優しい(3)従業員が赤ちゃんの扱いに慣れている(4)赤ちゃん用の寝具、備品、設備が整っている といった宿泊施設を厳選した。 また、育児用品メーカー、ピジョン(東京都中央区、松村誠一社長)と協力し、外出する際に役立つピジョン製の赤ちゃんトラベルセットを1予約に付き、1セットを宿泊先でプレゼントする。セットは「ほ乳瓶を消毒するためのバッグや赤ちゃん用体温計などが入っている」(KNT)ため、手荷物の軽減にも役立ちそうだ。 受け入れ施設は松本楼(群馬・伊香保温泉)、ナウリゾート(同・草津高原)、紋屋(千葉・南房総白浜)、ウェルネスの森(静岡・伊東温泉)の4軒。料金は松本楼の場合、4~6人1室で大人1人1万2600円から。赤ちゃんは無料。 KNTは2月初めに「こどもといっしょ」というサイトを立ち上げた。アクセス数は1日約2千件。旅行相談も少なくないことから、このサイトの中に「赤ちゃんのための宿泊プラン」を入れた。温泉入浴の仕方など、体験にてらしたアドバイスも行っている。 KNTでは「子育てに専念していた母親のリフレッシュと、新しい刺激に芽生えている赤ちゃんのために、気軽に旅行に出かけてもらうための応援プラン」と強調する。 少子化がいわれる中、乳幼児に的を絞った旅行商品造成の動きはこれまでほとんどなく、また乳幼児を抱え旅行をしようという家族も少なかった。しかし、消費者の意識も変わりつつあり、旅行ニーズはあると判断した。新プランが新たな需要を開拓するのか注目される。