国土交通省九州運輸局は、今年度のビジット・ジャパン・キャンペーン九州地方連携事業を決めた。今年度の重点取り組み事業は、中国、韓国、タイとの交流拡大に向けたPR事業。さらに地方自治体や九州観光推進機構と連携して、「九州」というブランドの認知度アップ、誘客促進に向けた事業を実施する。 重点取り組み事業は、(1)中国に向けて日中文化・スポーツ交流年関連事業(2)韓国に向けて朝鮮通信使訪日400周年関連事業(3)タイに向けて日タイ修好120周年関連事業──。 中国では、今年が日中文化・スポーツ交流年にあたることから、中高年や青少年の交流を見据えてキーパーソンの招へい事業などを行う。 韓国については、朝鮮通信使事業に絡み、朝鮮半島との交流の歴史にゆかりの深い福岡市、唐津市、壱岐市、対馬市などが連携し新たな観光ルートを開発する。マスコミ、旅行会社などを招へいしてルートを周知する。 タイでは、福岡県とバンコク都の友好都市関係を生かし、バンコクで福岡フェアを11月に開催する予定。九州観光や物産をPRする。 九州の認知度アップに向けては、中国、韓国、台湾、香港の重点市場ごとに、現地で観光説明会を開催、旅行会社やマスコミの招へい事業を実施。九州観光推進機構と連携して進める。 着実な実績の積み上げを狙った事業としては、中国、韓国、台湾に「フレンドシップ九州促進事業」を展開、訪日教育旅行、学校間交流の促進のために説明会などを実施。また、地方自治体と連携して中国、韓国、台湾、シンガポール、欧米の各市場に対し、青少年交流や歴史・文化などをテーマに誘客を促進する。
青森県によると、06年の外国人宿泊者数は6万3390人で、前年比50.5%の増加となった。国別では韓国が2万7597人(同114.8%)、台湾が1万5490人(同147.9%)、中国が1742人(同133.9%)、香港が2332人(同460.9%)、アメリカが1万2618人(同514.8%)、ロシアが1372人(同363.9%)といずれも伸びた。 宿泊者数の増加について同県新幹線交流推進課は(1)週3便から4便となった青森~ソウル便の好調(2)東北を周遊する台湾・香港からの旅行者の増加──によるものと分析。アメリカについては米軍がミサイルレーダーを同県に配備したことによる特殊事情という。 香港、ロシアの伸びについては「香港は東北6県プロモーションが奏功。ロシアは、夏場に運航している定期便がうまく機能した」(同課)。