関東地区(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉県)公立中学校連合の新幹線専用列車を利用した今年度修学旅行第1陣が8日に出発した。同日、JR東海東京駅新幹線ホームで出発式を開催。セレモニーに続き、千葉県の公立中学6校、1186人の生徒が専用列車第1便に乗り込み、京都・奈良方面への修学旅行に出発した。 セレモニーでは、全国修学旅行研究協会の中西朗理事長、関東地区公立中学校修学旅行委員会の勝呂哲会長に続き、生徒代表の森田将太郎君(千葉市立打瀬中学校)が「第1便に乗車できてうれしい。京都での修学旅行を楽しんできます」とあいさつ。和泉秀郎JR東海東京駅長らに花束を贈った。 和泉駅長は「新幹線は世界で一番安全な乗り物。一生の思い出に残る修学旅行にしてください」と答礼し、生徒代表に記念品を贈った。 関東5県の公立中学校は今年度、専用列車を使い、関西方面に787校、11万2878人、東北方面に6校、556人、合計793校、11万3434人の修学旅行を予定。 東京都公立中学校の東北地方と関西地方に向けた修学旅行のそれぞれ第1陣が9日朝、東京駅を出発した。出発に先だち、東京都中学校長会修学旅行対策委員会(田勢憲康委員長=八王子市立第一中学校校長)と日本修学旅行協会は東京駅内で出発式を開いた。 東北地方へ出発したのは多摩市貝取中学校の142人。8時20分発のやまびこ45号に乗車した。東京駅丸の内地下南口で行われた出発式では、田勢対策委員長のあいさつに続いて、生徒代表の河本英さんらから小松利博JR東日本東京駅長と橘修JR東日本東京支社エージェントセンター所長に花束が贈られた。 関西方面に出発したのは足立区と台東区の公立中学校9校1190人。8時53分発の専用臨時列車のぞみ307号で出発した。2泊3日で京都・奈良などをまわる。新幹線ホームで行った出発式では、足立区立東綾瀬中学校の影野翔子さんら各校の代表生徒が和泉秀郎JR東海東京駅長、川瀬基裕JR東海営業担当部長、林芳明のぞみ号運転士、中尾雅行のぞみ号車掌長の4人に花束を贈った。 東京都の公立中学校は630校。そのうち386校4万9996人が5月9日から6月19日の間に東海道新幹線専用列車で修学旅行に出かける。また22校2861人が5、6月に東北・上越新幹線定期列車で出発する。
クラブツーリズムは18日、東京の練馬駅近くに「クラブツーリズムカフェ練馬店」を開業した。1階にコーヒーカウンターと旅行の相談窓口を設置。2階には旅行説明会やカルチャー講座なども実施できる多目的スペースを設けた。 カフェと軽装旅行店舗、地域のシニア層向けコミュニティスペースを兼ね備えた新しいコンセプトのカフェとして営業する。年間来店者数2万人をめざす。 練馬店は04年に東京世田谷に開業した「クラブツーリズムカフェ梅ヶ丘店」に次ぐ2号店。07年早々には千葉県の松戸に3号店を出店する。09年中をめどに首都圏の1都4県で合計10店舗を展開する計画だ。 カフェ事業はクラツーの100%子会社、コミュニティリサーチ&マーケティング(CR&M、山本保善代表取締役常務)が運営している。練馬店の半径1キロメートル圏内には2500世帯、5千人のクラツー会員が住んでおり、近接する練馬区役所前は年間5千人以上が参加するバスツアーの発着場所となっていることなどから2号店を練馬に決めた。 CR&Mはクラツーのシニア会員360万世帯に対しての調査、広告事業も行っている。カフェや旅行中のバスの中などで、シニア向け商品開発ためのアンケート調査や座談会、サンプル商品配布などを行っている。発注主は一般企業と自治体だ。 練馬店は西武池袋線、都営大江戸線の練馬駅から徒歩4分の新築ビルの1、2階部分に入居した。全面ガラス張りで、広さは1号店の1.7倍の約26坪。5人のスタッフはクラツーから出向する。カフェではドリンク類とケーキなどのスイーツを提供。旅行カウンターではクラツー全商品の相談や申し込み、支払いができる。
KNTは12日、東京・新宿東口広場で国内の旬の観光地やイベントを紹介するイベント「メイトの日フェスタin新宿」を開いた。晴天のもと、間近で繰り広げられる各地の踊りや伝統芸能に、通りかかった人の多くが足を止めて見入っていた。 イベントでは「元気宣言。能登。」キャンペーンを展開する石川県の「御陣乗太鼓」や沖縄の「エイサー」の披露、8月に開催される「IAAF世界陸上2007大阪」のプロモーションなどが行われた。 北海道の観光を紹介するコーナーでは、よさこいソーランが力強く実演され=写真、通りがかった人の中には輪に混じって踊る人も。 KNTは同社の国内旅行ブランド「メイト」にちなんで5月10日(May10)をメイトの日とした。これに合わせて同社は、10日から「メイトの日感謝ウイーク」を展開、謝恩企画をメイト商品に盛り込む。例えば「パーソナリップ京都」では、本物の舞妓がホテルロビーでメイト利用者を出迎え、京舞を披露する。
JTB関東と日本野鳥の会は、夏休み期間、子どもたちが北海道釧路湿原で国の天然記念物で北海道の鳥「タンチョウ」の保護活動を体験するキャンプを開催する。同時に北海道の自然に触れることで、自然の大切さを感じてもらうもの。 会場となる「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」が今年開設20周年を迎えるのを記念して企画された。「サンクチュアリ」とは、同会が指定した野生鳥獣の生息地の保全を目的とした場所で、全国に12カ所ある。 キャンプは8月3~5日の2泊3日。募集人員は小学校4~6年生の20人。釧路湿原の観察会や保全活動に参加するほか、記念展示物の製作などを行う。
東日本フェリーは9月に、函館~青森航路に世界最大級の高速フェリー「ナッチャンRera」=写真=を就航する。航海速力は約36ノット(時速約67キロ)で函館~青森間を約1時間45分で結ぶ。 アルミ軽合金製の双胴船Reraは総トン数約1万トンで、全長112メートル、幅30・5メートル。最大搭載人員は800人。普通乗用車換算で約350台の車両を運ぶことができる。船内にはカフェ、バー、キッズルームなどを備える。 従来型フェリーは約20ノット(同37キロ)で運航され、函館~青森間の所用時間は3時間50分かかっていたが、新船就航で大幅に時間短縮する。 船体デザインは京都市の小学2年生の川嶋なつみさん(7)のイラストを採用。海や自然と人間とのふれあいをイメージしている。 同社は新船就航を機に団塊世代や女性、若者層など幅広い一般旅客、ドライバーの利用を喚起する。また、「就航を機に北海道や東北の観光需要の活性化を図る」としている。
警察庁のまとめによると、ゴールデンウイーク期間(4月28日~5月6日)の全国主要行楽地の人出は約6618万人に上り、昨年を159万人上回った。ちなみに、トップは「博多どんたく港まつり」(福岡)の約210万人。好天にも恵まれ、また景気回復感もあってか、人の動きは活発だった。JR各線や航空会社の国内線利用も増えた。旅行会社や観光協会、旅館組合などに手ごたえを聞いた。 旅行会社 近畿日本ツーリスト(KNT)はGWのみの実績は集計していないが、「4月は休みが多かったため良かったが、5月はあまり良くない」という。前年に比べ好調だったのは京都、大阪などの関西方面と岡山。岡山についてはJRのデスティネーションキャンペーン(DC)の影響があると見ている。また、信州・山梨方面も好調。NHK大河ドラマ「風林火山」が追い風になっているようだ。 「販売実績は前年同期比95.8%で前年割れ。4月は170.6%だったものの、5月は76%にとどまった」というのは日本旅行。特に5月5、6日の宿泊が大きく前年を割れた。「昨年以上の大型連休だったためか、最後は自宅でという傾向が見られた」。 好調だったのは首都圏(118%)、京阪神を除いた関西(108%)、中四国(104%)。首都圏は東京ディズニーランド(TDR)以外に、東京タワーや東京ミッドタウンなどに注目が集まった。逆に東北(82%)や北海道(90%)は不調だった。 阪急交通社の国内旅行は人員ベースで102%に。「九州は155%、関東方面が131%と好調」。航空機利用は5月3、4日出発に集中しており、連休後半が良かったという感触だ。 「前年並みの実績」だったのはトップツアー。そうした中で、関西のJRを使った商品が110%と伸びた。「出張プランを使う帰省客が多かったのでは」と見ている。北海道、沖縄も好調に推移。「関東近辺では房総キャンペーンを展開していた千葉県の客足が増えた」としている。 JALツアーズは「5月の日並びが昨年と比べ悪く、5連休が4連休となったため、4月は120%だったものの、5月は90%にとどまった」という。北海道、沖縄は相変わらず好調で、特に北海道が良かった。 ANAセールスの実績は110%。5月1、2日は2ケタ増に。JALツアーズ同様、北海道、沖縄は好調で、それぞれ105%、113%となった。ピークは28日と3日。いずれも旅行代金は高めだが、気にしない消費者も少なくない。「値段以上にツアーの内容やサービス志向の傾向が強まっている」と分析している。 温泉・観光地 登別観光協会(北海道)によると、9日間の宿泊者数は計4万7700人となり、昨年より200人程度増えた。日帰り客はガクンと落ち、「ガソリンの値上げに加え、娯楽施設を備えた大型ショッピングセンターが近郊にオープンし、客足がそちらに流れたのでは」と見ている。 「宿泊客が集中した3、4日以外は昨年の方が良かった」というのは蔵王温泉観光協会(山形)。トータルでは前年並みに。「27日に蔵王エコーラインが開通し、また積雪量も多かったため、3、4日はスキー客で賑わった」。 草津温泉旅館協同組合(群馬)によると、26日から6日までの11日間の宿泊者数は14万8875人、客室稼働率は82%だった。前年に比べ、それぞれ7.8%減、4.4p減となっている。 鬼怒川・川治観光協会(栃木)は「後半(3~6日)は例年よりも良かった」としている。自然志向の観光客が多く「例年開いている山野草展の入り込み客数は例年より伸びている」。JRと東武の乗り入れの影響については「1日2便、500人程度なので影響と言うほどのものは特にない」と冷静だ。 熱海温泉ホテル旅館協同組合(静岡)によると、「宿泊実績は前年をわずかに超える程度」。28日、1日、2日は前年割れだが、29日は175%増、5日は117%増だった。「稼働率はそこそこだが、客室当たりの宿泊人数が減っており、楽観はできない」と気を引き締める。 「最終的には例年並みの実績ではないか」と見るのは下呂温泉旅館協同組合(岐阜)。「足湯を4~5カ所整備したことなどで、若い女性グループなどこれまでよりも若い層の姿が目立った。日帰り客も含め、後半は非常に賑わいを見せた」としている。 神戸市観光交流課(兵庫)によると、市内主要観光施設の利用客数は異人館や美術館が好調、有馬、六甲・摩耶などは前年並みで、トータル106%の77万2452人。主なところでは、有馬温泉の外湯、金の湯.銀の湯は101%、太閤の湯殿館は118%、六甲・有馬ロープウエーは104%。 宿泊について有馬温泉旅館協同組合では「谷間の1、2日を含めて良かったが、宿泊のキャパシティを超えた需要が実際にどのくらいあったのかを考えると、それは少ないように思う。GWが良くても楽観できる状況にはなく、連休後はやはり落ち込んでいる」と顔を曇らす。 松山市観光産業振興課(愛媛)のまとめによると、道後温泉本館の椿の湯の利用者数は103.6%の6万1308人で、2日までの前半戦は2ケタアップが続いた。また、松山城天守閣は164.5%の2万3533人、4月28日にオープンした坂の上の雲ミュージアムは1万6593人を集めた。 一方、道後温泉旅館協同組合は「例年通り満室、谷間の1、2日も良かったようだ。課題は連休明けだが、周辺観光施設との相乗効果を発揮できるよう、イベントなどを工夫していきたい」と話している。 別府市観光まちづくり室(大分)が抽出調査している市内施設の利用客数は、宿泊施設28軒が105.5%の4万6223人、観光施設10カ所が91.3%の36万295人。「前半は良かったが後半は天候に恵まれず、屋外の観光施設などは影響を受けたようだ。宿泊は前年から増加に転じた」としている。
ヤフーと一休は10日、宿泊予約で業務提携した。「一休.com」と契約している972軒の宿泊プラン2万件を「Yahoo!トラベル」でも販売する。 Yahoo!トラベルのトップぺージから一休.comのトップページと特集ページへのリンクを6月に開始。今年の秋をメドにYahoo!トラベルで一休.comの国内全宿泊プランを予約できるようにする。一休.comによるYahoo!トラベル特別限定プランの提供も同秋ごろに予定する。 ヤフートラベルは、ソフトバンクグループとJTBが共同出資して2000年に設立した「たびゲーター」から供給されるJTBの宿泊商品のみを従来販売していた。一方05年8月にリクルートと提携し、06年1月から「じゃらんnet」との相互連携を始めた。高級宿泊施設予約で圧倒的なブランド力を持つ一休との今回の提携で、JTB、じゃらんnet、一休.comから供給されるあらゆる種類の宿泊施設を予約できる体制が整う。