青森県や市町村、民間団体などが組織する、青森空港国際化促進協議会(会長・三村申吾同県知事)は、新たに「パッケージ旅行促進特別助成金制度」を設置し、19日から助成申し込みの受付を始めた。同制度により、青森空港を発着する国際定期便の利用促進を図る。 パッケージ旅行促進特別助成金は、6月1日から9月30日までの間に青森空港を出発する旅行会社企画・実施の個人型旅行商品が対象。交付を受けるには、助成対象となる旅行商品を旅行会社が事前登録する必要がある。助成金額は1人当たり4千円で、助成人数は6~9月の間毎月先着100人、計400人。助成金は、旅行代金から4千円を割り引く形で交付する。 青森県はパスポートの取得率が全国で最下位。同協議会では04年に新規パスポート取得者で同空港を利用する人を対象に、1人1万円の助成を行ったこともある。今回の助成は旅行業者などから海外旅行需要の拡大策を求められたこともあり、パッケージツアー対象の助成金となった。 同協議会の鳥谷部義彦氏は「95年からさまざまな助成制度を行っているが、実際のところ利用拡大までにはなかなか結びつかない。今後も地域の要請などをくみ上げながら、利用状況に合わせたさまざまなタイプの助成策を策定し、現行路線の維持と利用者の拡大に結びつくよう工夫を重ねていきたい」と話す。 同協議会ではこのほか、海外で交流事業や語学研修を行う団体などに対して助成を行う「新ウイング助成金」、青森県外からの青森空港利用者を対象とした「ステーションアクセス助成金」の申請も受け付けている。 新ウイング助成金は、5人以上の団体が対象。助成金は1人当たり4千円で、上限は1団体40万円。ステーションアクセス助成金は、国際定期便を利用する青森県外在住者を対象とし、青森駅と空港間の往復分のタクシークーポンを支給する。
京都府旅館生活衛生同業組合団体旅館部会のメンバーは、京都を訪れる修学旅行生のために観光案内役を務める「修学旅行お助けマン」の事業を15日から展開している。6月14日までの火、水、木の各曜日に実施。02年秋にスタートした企画で、今回で10回目となった。 修学旅行お助けマンは、春と秋の修学旅行シーズンに、同部会のメンバーが交代で務めている。京都の修学旅行は、タクシーなどで観光地をめぐる自主研修旅行のスタイルが増加。そのため交通案内や観光情報についての質問が多い。 お助けマンは嵐山、清水寺、JR京都駅の3カ所にのぼりを立てて待機している。市バス路線図、時刻表、停留所地図なども設置。修学旅行生に関心を持ってもらおうと、観光パンフレットには京都の大学情報も掲載した。一般客や外国人旅行者の質問にも対応している。 小野善三部会長は「誘致活動の成果で、今まで京都を訪れなかった千葉県や沖縄県の学校からの訪問が増えている。お助けマンについても、人通りの多さや観光スポットなど新たな設置場所を検討し、今後も継続していきたい」と話した。
福島県観光連盟(渡辺和裕会長)や各観光地のキャンペーンレディらでつくる観光PRキャラバンが16日、観光経済新聞社を表敬訪問し、「極上の会津キャンペーン」の取り組みなどを説明した。 同県は昨年、17市町村で構成する「極上の会津プロジェクト協議会」を立ち上げ、会津一丸となってのプロモーション事業を展開。今年度は「遊び」をテーマに、会津の仏教文化や食文化などを広め、誘客を図る。 「例えば、東日本で国宝の仏像があるのは会津だけであり、奈良や京都に負けない魅力を持っている。団塊世代を中心に『仏都会津』や、『こづゆ』などの伝統的郷土食を宣伝し、足を運んでもらう」と吉田秀一会津若松市観光課長はいう。 今年度は会津全体で300を超えるイベントを用意するとともに、7~9月にはJR東日本と組んで「この夏も会津へ2007キャンペーン」を展開する。 また、まちを観光している間に、手荷物を旅館の部屋まで無料で配送する「手ぶらでまちなか観光サービス」も昨年に続き実施する。
「ようこそ能登」観光キャンペーン実行委員会(石川県観光交流局観光推進課内)は14日、「がんばってや!!能登 よしもと能登応援ライブ&ツアー」を実施すると発表した。能登半島地震の被災者を元気づけるとともに、地震による風評被害を払しょくしようと、石川県が、吉本興業とJTB西日本に協力を要請、このほど開催が決まった。 吉本興業は「よしもと能登応援ライブ」を6月10日に無料で行う。第1回のライブは輪島市文化会館で午後2時から、第2回は穴水町ののとふれあい文化センターで午後5時15分から開演する。 JTB西日本は、ライブ鑑賞と和倉温泉での宿泊をセットにした「よしもとがんばってや!!能登」バスツアー(1泊2日、6月10日出発日限定)を実施。東京方面からのフリープラン客にも周知する。 能登応援ライブは、応援団長の宮川花子さんを中心に、漫才師のWコミック、さゆみ・ひかり、落語家の桂珍念さんらが出演。輪島市内の仮設住宅なども慰問するという。 大阪市内のホテルで記者会見した梶文秋輪島市長は「被災地に大きな勇気を与えてくれると思う。笑いから希望をつかんでほしい。明るさを取り戻す良い機会になれば」。応援団長の宮川花子さんは「能登には何度か行ったことがあるが、情緒のある良いところ。ぜひ皆さんに来てほしい」と語った。
石川県の和倉温泉と輪島温泉の旅館関係者らが15日、首相官邸を訪れ、安倍晋三首相と面談。能登半島地震で被災した温泉街の復興をアピールした。首相は「ピンチをチャンスにして、(地震前よりも)多くの観光客が訪れるよう頑張って」と激励した。 官邸には和倉温泉旅館協同組合の女将ら10人、輪島温泉旅組の女将ら7人のほか、山口裕啓県観光交流局長や能登の大ファンという歌手のジュディ・オングさん、県出身の料理人・道場六三郎さんも同席した。 輪島温泉旅組おかみの会の米山正子会長(うるしの宿米久)は、「風評被害が大きく、観光客は前年対比で2~3割落ち込んでいます」と訴え、加賀屋の女将、小田真弓さんは「今まで経験したことのない厳しさを感じています。今までの以上に温かいおもてなしをしてまいります」と強調した。 安倍首相はエールを送る一方、「能登のお湯はいい。私も機会があれば温泉につかりたい」などと笑顔でこたえた。