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地域観光 第2427号《2007年7月7日(土)発行》  

鳥取県が旅行ツアーを募集、商品化を支援へ

 鳥取県は、県内のNPOや観光協会、まちづくり団体などが観光資源を活用してつくる旅行ツアーを募集、審査の上で商品化を支援する「観光メニューオーディション」を昨年度に引き続き実施する。7月下旬から8月上旬に審査を行う予定。

 県内の団体から提案された観光メニューを(1)旅行商品として採用される可能性が高いか(2)観光事業として自主運営ができ継続的な取り組みが可能か(3)地域資源を活用しているか  などの点から審査する。

 審査員は、地域づくり実践者、旅行業関係の有識者、観光カリスマ、県の観光コーディネーターなど6人で構成されている。

 採用後は、審査員が観光メニューの完成度を高めるためにアドバイスを行い、旅行会社への売り込みを支援する。県は同オーディションに昨年度と同じ額の予算500万円を計上。採用された提案には100万円を上限に補助する。

 補助金の対象は、観光メニューの商品化に必要な経費。例えば、検証のために観光メニューを試験的に実施する経費、紹介パンフレットの作成やPRに要する経費など。

 昨年度は、12の観光メニューが採択された。そのうちの1事業、倉吉市観光協会が提案した「南総里見八犬伝発祥地と講談鑑賞ツアー」が旅行会社に採用され、現在催行されている。旅行商品まで結び付かなかった観光メニューは、県内各地で提案者が実施しているという。

 鳥取県文化観光局観光課の内田浩二氏は「鳥取県には、気づかない観光の素材が隠されている。地元の良さを改めて再発見する機会になってくれれば」と話す。



佐賀県が大阪で観光説明会、秋祭りなど紹介

 佐賀県観光連盟は6月26日、大阪市内の大阪第一ホテルで、旅行会社やマスコミを対象に、下期向けの観光素材、モデルコースの説明会「2007SAGA'Sセミナー」を開いた。テーマは「佐賀発!がばい感動  本物との出会い」。佐賀の秋祭りやひな巡りなどを紹介した。

 冒頭、同連盟の古賀弘泰・専務理事=写真=は「佐賀全体の観光力を上げるために、各市町村と観光施設が一緒にイベントや観光説明会に取り組んでいる。家族で楽しめる佐賀へ来ていただきたい」と誘客への意気込みを語った。同県は、家族旅行を誘致しようと、ファミリーツーリズムを推進している。

 佐賀県を代表する唐津神社の秋祭り「唐津くんち」では、今年も10月1日から1カ月間、曳山囃子の練習風景が見学できる。

 ひなまつりイベントでは、佐賀錦や鍋島小紋を使用した雛人形が展示される「佐賀城下ひなまつり」や、着物もすべてが有田焼で作られた人形が展示される「有田雛(ひいな)のやきものまつり」などを説明。佐賀の独自性のある伝統工芸に触れるコースとしてアピールした。

 また、吉野ケ里歴史公園では10月13日に、弥生時代の暮らしが体験できる「南のムラ」がオープンする。衣装を着て土器づくりや歌、踊りなどの体験ができる。



山形・肘折温泉、13〜15日に「開湯1200年祭」
肘折温泉のパンフレット

 山形県の肘折温泉は今年開湯1200年を迎える。これを記念し、13〜15日に「開湯1200年祭」を開く。「現代湯治サミット」や神事のほか、東北芸術工科大学(山形市)の東北文化研究センターが主催する「廻回廊プロジェクト」も開かれ、1200年を機に、温泉街に新しい文化の旋風が巻き起こりそうだ。

 1200年祭の期間中、温泉街ではさまざまな企画が催される。13日には日本スパリエ協会主催の「現代湯治サミット」を開く。テーマは「21世紀にふさわしい『現代湯治』を考えよう」。現代湯治研究会の野口冬人代表をコーディネーターに、湯治のスタイルを守り、生かしてきた温泉地からパネラーが参加して意見交換する。

 このほか1200年にちなみ、1200秒ウオークや餅まき、最終日には柳家〆治氏による「いでゆ寄席」など盛りだくさんのイベント内容となっている。期間中は温泉街内の共同浴場「上の湯」が無料開放される。

 13日から8月17日までは東北文化研究センターが主催する、文化的な活動を通して東北地方を活性化しようという「東北ルネサンスプロジェクト」の一環、「廻回廊プロジェクト」も開かれる。東北芸術工科大学の日本画コースの卒業生が和ろうそくや行灯に肘折の風景を描き、温泉街のメーンストリートを照らす計画だ。



 
三島商工会議所が観光休憩所開設、空き店舗を活用
中心市街地にオープン


 静岡県の三島商工会議所(三島市)は、このほど三島市の中心市街地に観光客の足休めの場所や地元の人たちとの交流所として利用してもらおうと「せせらぎ一服処」をオープンした。

 せせらぎ一服処は、三島駅を起点に市内を回遊する「せせらぎ回遊ルート」上の源兵衛川沿いに位置する、鎌倉古道に店を構えた。空き店舗となっている物件を借りた。物産品をPRするアンテナショップと、市内の観光情報の発信所「まちかど案内所」の機能を併せ持つ。

 同商工会議所によると、三島市と協同で02年から5年間「街中がせせらぎ事業」に取り組んだ結果、事業開始前に比べ同市を訪れる観光客が多くなったという。せせらぎ回遊ルートを歩く観光客から「休憩所がほしい」という要望が強かったこともあり、オープンに至った。


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