鳥取県は、県内のNPOや観光協会、まちづくり団体などが観光資源を活用してつくる旅行ツアーを募集、審査の上で商品化を支援する「観光メニューオーディション」を昨年度に引き続き実施する。7月下旬から8月上旬に審査を行う予定。
県内の団体から提案された観光メニューを(1)旅行商品として採用される可能性が高いか(2)観光事業として自主運営ができ継続的な取り組みが可能か(3)地域資源を活用しているか などの点から審査する。
審査員は、地域づくり実践者、旅行業関係の有識者、観光カリスマ、県の観光コーディネーターなど6人で構成されている。
採用後は、審査員が観光メニューの完成度を高めるためにアドバイスを行い、旅行会社への売り込みを支援する。県は同オーディションに昨年度と同じ額の予算500万円を計上。採用された提案には100万円を上限に補助する。
補助金の対象は、観光メニューの商品化に必要な経費。例えば、検証のために観光メニューを試験的に実施する経費、紹介パンフレットの作成やPRに要する経費など。
昨年度は、12の観光メニューが採択された。そのうちの1事業、倉吉市観光協会が提案した「南総里見八犬伝発祥地と講談鑑賞ツアー」が旅行会社に採用され、現在催行されている。旅行商品まで結び付かなかった観光メニューは、県内各地で提案者が実施しているという。
鳥取県文化観光局観光課の内田浩二氏は「鳥取県には、気づかない観光の素材が隠されている。地元の良さを改めて再発見する機会になってくれれば」と話す。 |