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地域観光 第2428号《2007年7月14日(土)発行》  

日光市が水陸両用バス導入
日光市の関係者らがツアー開始に先立ち冬柴大臣を訪問


 ダム湖などを観光資源として活性化しようと、湯西川温泉の関係者が中心となり7日から栃木県日光市の川治ダムで水陸両用バスを使ったバスツアーを始めた。NPO法人大阪みずかいどう808(須知裕曠理事長)が所有する国内唯一の水陸両用バスを利用し、周辺の道路とダム湖の両方を走るもの。大手旅行業者も同ツアーを組み込んだプランを発売するなど、注目が高まっている。

 ツアーは水陸両用車の特性を生かし、道の駅湯西川を出発後、乗り換えなしでダム湖に"着水"。ダム湖のクルーズを楽しめるほか、ダム湖職員から、アーチダムの下流側壁面に取り付けられた点検用通路「キャットウォーク」を案内してもらえる。所要時間は約90分で、料金は大人2500円、子供2千円。湯西川温泉に宿泊する場合は500円の割引となる。7月7日〜11月30日まで実施予定。1万3千席の販売を予定する。

 同ツアーは、湯西川ダム観光活性化実験実行委員会(会長=斉藤文夫日光市長)が実施する「鬼怒川流域ダム観光活性化実験」の一環。川治ダムや建設中の湯西川ダムなどを観光資源として利用し、地域活性に生かそうと発足した鬼怒川流域ダム観光活性化会議(会長=斉藤日光市長)が昨年8月、3週間にわたり川治ダムでの体験乗車会を開催、約1千人がクルーズを体験した。乗船者へのアンケート結果から、今年の有料ツアー形式での活性化実験の実施を決めた。採算性や観光活性への貢献度を検討し、観光ルートとしての事業化の可能性を探る。

 ツアー開始に先立ち6日、湯西川仕様に塗装された水陸両用バスと共に、斉藤日光市長、湯西川温泉の女将衆、須知理事長らが冬柴鐡三国土交通・観光立国担当大臣を表敬訪問。その後一行は、銀座の中心を同バスで"快走"し、PRを行った。またツアーを組み込んだ宿泊プランを企画するKNTの本社も訪問、同社の社員を対象に試乗などを行った。7日にはツアー第1便を祝う出発式を開いた。この日は合計4便が運行し、全便とも満席という盛況ぶり。

 同ツアーを造成した日光市の「トラベライブ旅ゆき」には現在、バスツアーについての問い合わせが相次ぐ。「子供連れや若い方だけでなく、『冥土のみやげ』と参加される年配の方も多い。『夢の車』という印象が強いのでは」(同社)。



伊豆の踊り子がPR、河津温泉郷が都内でキャンペーン

 静岡県河津町と河津町観光協会、伊豆急行は4、5の両日に東京都渋谷区のハチ公前広場で「河津温泉郷夏の観光キャンペーン」を実施した。「伊豆の踊り子」や山伏に扮したキャンペーンスタッフたちが通行人に河津の観光情報が書かれた千枚のうちわを配った。河津の物産「河津七滝」の名水などを販売し、購入者には抽選で「河津桜ふろしき」や「河津桜ようかん」などが当たる催しも行った。

 夏の観光PRでは、今井浜海水浴場の海開きに関連したイベントとして、14日から8月26日まで期間中毎日行われる「船上温泉ろてん風呂」や、砂浜に宝を埋めて探し当てる「宝探し大会」などを紹介。その他、同町内の宿泊者に限り子ども向けに「今井浜カブト虫狩り」が20日から8月15日まで行われる。

 河津町観光協会の片岡民江さんは「河津の七滝や、海水浴場など河津には家族で楽しめる見所がたくさんある。夏休みの機会にぜひ来て、温泉や自然を満喫してほしい」とアピールした。



静岡市、東京駅で夏の催しPR
東京駅でキャンペーン

 夏季シーズンに催される静岡市の観光イベントをPRしようと、静岡観光コンベンション協会(静岡市)は6月26日、JR東京駅で観光客誘致のキャンペーンを行った。道行く人にイベントチラシとお茶パック1千セットを配った。
 静岡市は今年、徳川家康の駿府城入城400年の節目の年にあたるなど、話題が豊富。夏季シーズンのイベントは、7月22日に催される「三保あさりまつり」や8月3日から5日まで行われる「清水みなと祭り」などが開かれる。

 また、新静岡駅と新宿駅新南口間を結ぶ直通高速バス「駿府ライナー」の利用をアピール。しずてつジャストラインとジェイアールバス関東が6月16日に運行を開始し1日6往復している。運航時間は約3時間。

 駿府ライナーは座席指定制のため、事前予約が必要。運賃は新宿駅新南口〜新静岡まで片道2850円。往復予約で4500円。



 
中国5県が情報交換会、観光素材をアピール

 中国地方5県(岡山、広島、鳥取、島根、山口)は6月28日、東京都の都道府県会館で、各県の観光素材を旅行業者らにアピールする「第33回中国ブロック観光情報交換会」を開いた。約80人が参加。各県の担当者が一押しの観光素材を紹介したほか、空港利用促進の共同キャンペーンをPRした。

 岡山県真庭市では酪農と木材業、農業を連動させ、生ごみや木くずなどを発電や堆肥に循環利用する「バイオマス事業」が注目を浴びる。事業所の見学や湯原温泉への宿泊を組み合わせた「バイオマスツアー」を昨年12月から実施している。

 広島県江田島市のエステティックリゾート「ホリスアイランド」は瀬戸内海の沖野島全体、約6万7千坪を敷地とする。豊かな自然の中で、エステや地元の食材を使った食事をゆったりと楽しめる。また世羅町では半径35キロメートルに散在する花畑をめぐるフラワーツーリズムも話題だ。

 山口県萩市は明治維新の志士に縁の深い場所が江戸時代そのままに残り、古地図を見ながら街歩きができる。現在「萩まちじゅう博物館」と銘打ち、コースを整備している。

 鳥取県倉吉市は「白壁土蔵」が並び、蔵めぐりコースを整える。倉吉市を含む、三朝、羽合、関金、東郷の各温泉と岡山県の蒜山からなる「梨の花温泉郷」ではスイカ選果場の見学も楽しめる。

 島根県は石見地方に残る自然と人とのふれあいを生かした「田舎ツーリズム」が魅力。昨年同地方で撮影が行われた映画「天然コケッコー」のロケ地めぐりを組み合わせた周遊観光も提案する。

 9月1日から11月30日まで、中国5県にある7つの空港(鳥取、米子、出雲、石見、岡山、広島、山口宇部)のうち3つを利用し、各空港の案内所でスタンプを集めると、先着100人に5千円のVISAギフトカードが贈られる。このほか観光施設やホテルなどで使える共通特典クーポンも配布する。


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