JTB旅行スタンプ加盟店連盟の「みやげみらい委員会」(河合徹委員長=岐阜県・美濃関物産館)は7月26日、東京のJTBビルで第1回委員会を開き、みやげ業界の活性化に向けて本格的な議論を始めた。委員会では「交流文化産業」と「電子マネー」の2つの研究テーマを設定。委員16人が2つの分科会に分かれて討議、2年後の連盟総会で成果を発表し、連盟の進むべき方向を本部に答申する予定だ。
同委員会は、連盟の2大事業「日本おみやげアカデミー賞」と「みやげ塾」が創設されるきっかけとなった「調査研究委員会」(発展的解消)の最終報告書が発表されて約10年が経過したことから、環境の変化に対応した新しい連盟のあり方を模索しようと、全国9ブロックからの推薦を受けた若手経営者16人をメンバーに発足した。
今年に入り2回の準備委員会を開き、会の運営方針や議論テーマについて検討してきた。
第1回委員会では、連盟事務局の片山実事務局長(JTBスーベニア&フォトセンター所長)が委員会設置までの経過を報告。河合委員長は、準備委員会で検討した委員会の2つの研究テーマと分科会の構成案を各委員に提案。全委員が承認し、分科会ごとの議論に入った。
研究テーマのひとつ「交流文化産業」は、JTBが掲げる自社の目指す姿。地域と連携して観光地の活性化を推し進めるが、連盟としてこの事業にどうかかわるかなどを研究する。当日は北海道の昭和新山で行われている「国際雪合戦」など交流人口拡大の成功例を取り上げ、今後は誘客に成果をあげている観光地の視察なども予定している。
もうひとつのテーマ「電子マネー」は、日常の買い物で普及が著しい「スイカ」などの電子マネーや、外国人観光客が多用するクレジットカードについて、みやげ店でも利用を促進させるための取り組みなどを検討する。
委員のひとりは「全国の観光地は苦戦しており、"シャッター通り"となっているところも少なくない。観光地の活性化を図らねばならない。その核となるのが我々だ」と、委員会での本格的な議論を前に意気込みを述べていた。 |