国際観光振興機構(JNTO)は10日、06年の国籍別・目的別訪日外客数、出国日本人数、各国の観光統計などをまとめた06年版「日本の国際観光統計」を発行した。06年度版は、「91年以降の国籍別・月別の訪日観光客数をVJCの重点市場に中心に新たに収録したほか、マレーシアやインド、ロシアの有望市場からの訪日外客統計を充実させた」という。
同統計によると、06年のインバウンドの特徴は(1)過去最高の733万人であり、月別でも、2月を除くすべての月で過去最高を記録(2)若い女性の増加もあり、韓国人が年間で初めて200万人を突破(3)観光客の占める割合が05年の64.9%から67.9%に上昇した──など。
一方、出国日本人数は1753万人となり、00年(1782万人)に次ぐ過去2番目を記録。訪問国は中国(シェア21.4%)が1位で初のトップとなり、以下、米国、韓国、タイの順。年齢層別では前年に比べ、男女とも20代と30代前半の世代が減少した。
インバウンドが733万人と過去最高を記録したとはいえ、世界レベルで見るとランクは30位(1位は仏の7910万人)で、アジアでは7位(1位は中国の4960万人)にすぎない。国際観光収入(日本が外客から得た収入)は約85億米ドル。世界では21位、アジアでは6位となっている。
また、日本人出国率(人口に対する海外旅行者の割合)は13.7%。東アジアの中では台湾(37.7%)、韓国(23.8%)より低い。
なお、同統計はA4サイズ118ページ、定価3600円。 |