米国の新築ホテルのうち95%で採用されているというカードロック。「使用履歴のデータが残るため、犯罪の抑制効果がある」「盗難保険適用の条件としてカードロック設備が必要」などが主な採用理由だ。
錠前メーカーの美和ロックは、ビジネスホテル向けに、1室あたりの導入コストを大幅に削減できる非接触式のカードロックシステム「ALVH」を12月から発売する。
ALVHは海外で広く採用され、比較的安価なオランダ・フィリップス社の「マイフェア方式」を採用し、大幅なコストダウンを図った。
国内の非接触式ICカード技術では、電子マネーや携帯電話、カギ機能などに高機能で付加価値の高い、ソニーの「FeliCa(フェリカ)方式」が広く使われている。ALVHはFeliCa同様の周波数帯を使い、安全性、使い勝手が変わらないという特徴がある。
1室あたりの製品コストもフェリカ方式(6〜8万円)に比べ、約4万円と安価を実現。従来のフェリカ方式のカードロックシステム「ALFH」を上位機種と位置付け、今回のALVHは普及タイプとして、年間1万セットの販売を見込む。
同社では、「従来のキーを用いたロックシステムは、キーの持ち帰りや紛失なども少なくなく、安全性に課題がある。カードロックは、宿泊者が替わるたびにカギ情報がその都度更新されるうえ、情報を読み取ることも困難。高い安全性を保てる」としている。
この件についての問い合わせ先は、美和ロック・営業開発部(TEL03・3452・5555)。 |