冬柴鐵三国土交通・観光立国担当相は9月21日、来日した韓国のキム・ジョンミン文化観光部長官と会談し、観光交流拡大共同事業に関する共同声明に署名した。来年を「日韓観光交流年」に定め、青少年や地方都市間の交流、北京オリンピックと連動した観光客誘致などを共同で推進することで合意。同夜には、「日韓観光交流拡大の夕べ」と題したレセプションが都内のホテルで開かれ、両大臣出席のもと、観光関係者などが両国の交流拡大を祈念した。
共同声明に盛り込まれた主な共同事業の内容は、(1)両大臣が共同でトップセールスを行う交流事業を持続的に開催する(2)教育旅行の活性化、交流プログラムの開発など青少年交流を促進する(3)姉妹都市活性化のためのシンポジウム開催などを通じ、地方自治体間の交流を一層活性化させる(4)北京オリンピックと連動し、両国が協力して旅行商品を造成、PRして域外からの観光客誘致に努力する──。
レセプションでキム長官は「両国の関係者が手を携え、旅行者の満足度向上に努めれば、双方280万人ずつ、560万人の交流は必ず実現できる」と強調。冬柴大臣も「来年を観光交流拡大の年として、双方への旅行者がバランスよく伸びるように引き続き努力したい」と意欲を示した。
昨年の韓国からの訪日旅行者数は前年比21%増の約212万人で、訪日旅行者数の国別では8年連続でトップ。一方の訪韓日本人は、円安ウォン高などの影響で前年比4%減だが、約234万人に達している。
レセプションの席上では、韓国側から「韓日観光交流大賞」が発表された。韓国観光公社社長賞が朝日放送の西村嘉郎社長と、日本修学旅行協会の河上一雄理事長に、韓国文化観光部長官賞は日本旅行の金井耿社長に贈られた。 |