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インバウンド ■第2441号《2007年10月20日(土)発行》
日中間相互交流に弾み、中国観光団が相次いで説明会
広東省
中国広東省旅遊局はこのほど、大阪市北区の全日空ホテルで「中国広東省観光説明会」を開いた。
中日国交正常化35周年を記念するイベントの一環。同省旅遊局の曾維炳副局長を始め、市の旅遊局長や旅行会社、ホテル関係者など100人からなる観光交流ミッションが来日。日本の観光関係者などを合わせ150人が参加した。
約1時間の自由商談の後、観光説明会が行われた。冒頭、斉藤康彦・大阪府にぎわい創造部観光交流局長、楊強・中国国家観光局大阪駐在事務所長があいさつ。
曾副局長=写真=は「今年の8月に広東省で行われた、大阪、京都、兵庫の3府県知事らによる日本の観光プロモーションは素晴らしかった。日本の観光事業の優れた点を学んで、広東省の観光を発展させたい」とあいさつ。
広東省は中国大陸最南端に位置し、香港、マカオに隣接している。海水浴場や世界最大規模のゴルフ場があり、省内各所に点在する温泉施設は90カ所を超えるなどレジャー施設が充実している。広東省全体の観光ビデオが放映された後、清遠市、江門市、韶関市などそれぞれが観光資源を紹介した。
昼食会では広東省の民族舞踏や中国の弦楽器、二胡が披露された。
江蘇省
2010年の上海万博に向けて日本人観光客を増加させようと中国江蘇省蘇州市から「水郷の街『周荘』」をPRするプロモーション団が来日し、9日、都内で旅行会社向け観光説明会を開いた。蘇州市旅遊局と蘇州周荘鎮人民政府が主催したもの。
説明会であいさつした中国国家観光局(東京)の范巨
首席代表は、周荘を「中国第一の水郷の町」と紹介した。
江蘇省の南東部、太湖のほとりにある蘇州市の周荘は2500年以上の歴史をもつ水郷の町。「東洋のベニス」とも呼ばれる。70カ所以上の美しい庭園が完全な形で保存されていることから庭園都市としても有名。
上海虹橋空港から高速道路で約45分、上海浦東空港から約90分と交通の便もよい。昨年は約20万人の日本人観光客が訪れたという。
天津市
来年の北京オリンピックに向けて、中国天津市から任炳信・天津市旅遊局副局長=写真=を団長とする40人の観光プロモーション代表団が9日から11日までの日程で来日し、東京と名古屋で旅行会社などを対象に観光説明会を開いた。
11日、都内で行った説明会には飯嶋康弘・国交省総合政策局国際観光課国際観光振興室長、藤田直志・JAL法人業務部部長、針間浩治・ANA営業推進本部中国室長らも出席した。
任副局長は「東京は天津市民にとって第1の観光目的地になりつつある」とした上で「天津を訪れる日本人観光客も増えている。今年上半期では対前年同期比20.3%増の18万1540人と全外国人観光客の35.5%に達した」と話し、活発な相互交流が行われていると強調した。
また「天津市は北京市に最も近いオリンピック共同都市。両都市間を30分で結ぶ高速鉄道も建設中だ」と言及。オリンピック期間中の宿泊地としての天津の利便性をPRした。
さらに「1973年に坂井時忠・兵庫県知事が『青年洋上大学』で483人の若者を引率して天津市を訪れて以来、日本とは34年間、修学旅行で交流してきた」と青少年交流の歴史を紹介。周恩来を輩出した南開中学(日本の中学・高校に相当)など市内のエリート校7校で日本との学校交流の受け入れ態勢を整えていると説明し、各受入校の概要を日本語で紹介した専用パンフレットを配布した。
天津市は北京市、上海市、重慶市と並ぶ中国4大直轄市の1つ。人口1千万人を超える中国北方最大の港湾都市で、北京の海の玄関として重要な役割を担っている。1958年の天津条約で欧米列強の租界地となった歴史から洋館の街並みが残る。一方で骨董品店が軒を連ねる古文化街など古い中国のおもかげも色濃い。
天津へはJALとANAが中部国際空港から毎日直行便を1便ずつ往復させている。
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