帝国データバンクによると、今年度上半期(4〜9月)の全国企業倒産(負債額1千万円以上、法的整理による倒産)は5503件で、前年同期を23.5%上回った。件数が前年同期を上回るのは2年連続。一方、負債総額は2兆8794億2900万円で、前年同期を13.2%上回った。 倒産件数の増加は、中小・零細企業や、建設業、小売業、サービス業の倒産増加が要因。負債1億円未満の倒産は3238件で、前年同期を719件上回った。半面、負債100億円以上の倒産は32件にとどまり(前年同期40件)、低水準で推移している。 業種別では、7業種すべてが前年同期を上回った。このうち小売業(1017件、前年同期比40.5%増)、サービス業(990件、同37.5%増)、運輸・通信業(189件、同36.0%増)が30%を超える大幅増となった。建設業も「脱談合」の影響から高水準で推移している。 倒産の主因別では、販売不振、売掛金回収難、業界不振などの「不況型倒産」が4232件で、前年同期を917件上回った。不況型倒産の倒産全体に占める構成比は76.9%で、前年同期を2.5ポイント上回った。 負債総額の伸びは、旧・住専の大口融資先の企業が今年最大の負債を抱えて倒産したことが影響している。