厚生労働省は23日までに、06年度の全国の旅館・ホテルの営業施設数と客室数をまとめた。それによると、今年3月末現在の旅館数は5万4070軒、客室数は84万2493室となり、前年度に比べ、それぞれ1497軒、7578室減少した。対して、ホテルは9165軒、72万1098室となり、175軒、2万2720室の増加。旅館の廃業や倒産は今年度に入っても後を絶たず、5万軒割れもそう遠くない時期に現実となりそうだ。 06年度から青森市が中核市として加わった。 旅館数は1980年の8万3226軒をピークに減少。03年度に46年ぶりに6万軒の大台を割ったが、減少傾向に歯止めはかからず、06年度は5万5千軒を割ってしまった。 旅館数はほとんどの都道府県で減っており、05年度と比べ、増えているのはわずかに大分(5軒増の1278軒)と沖縄(2軒増の633軒)のみ。静岡(110軒減)や和歌山(98軒減)、兵庫(92軒減)、神奈川(88軒減)などは減少幅が大きい。 一方、ホテルは東京や千葉、神奈川など8都県で減っているが、減少幅は旅館に比べ小さい。 旅館数がもっとも多いのは静岡(3846軒)で、次いで北海道(3038軒)、長野(2964軒)、新潟(2676軒)と続く。客室数を見ると、北海道(5万6632室)が静岡(5万3922室)を上回っている。また、少ないのは佐賀で、380軒にすぎない。 ホテルは東京がもっとも多く687軒で、2位の北海道の628軒を引き離している。次いで、長野(518軒)、兵庫(386軒)など。もっとも少ないのは徳島の36軒。 ホテル激戦区・東京を見ると、軒数自体は6軒減っているものの、客室数は逆に3千室ほど増えて8万9280室となっており、全客室数の12.4%を占めている。