九州観光推進機構、国土交通省大阪航空局などは、航空機を利用した九州への観光客誘致を促進する「飛んで!飛んで!九州キャンペーン」を12月から来年3月まで展開する。航空会社や空港ビル会社などを含め、九州圏の観光、航空、空港の関係機関が手を携えた初の試み。ポスターやパンフレットの作成、キャラバン隊の宣伝活動などを実施。参画団体・企業の情報発信力をフルに活用し、東名阪エリアなどの大都市圏を主なターゲットに空路による集客の拡大を目指す。 国交省航空局では、航空機、空港の利用客増加に力を入れているが、「九州の空港の利用客は、横ばい、もしくは需要が伸び悩む状態」(大阪航空局福岡空港事務所)にある。利用客を伸ばしたい大阪航空局と、観光客誘致の拡大を目指す九州観光推進機構が連携、関係機関を挙げたキャンペーンの推進態勢を構築した。 キャンペーンの主な内容は、(1)ポスターを大都市圏の空港などに掲示(2)九州の各空港売店など114店舗の割引情報を掲載したパンフレット2万部を配布(3)キャラバン隊を組織し大都市圏の空港でパンフレット配布などを実施(4)日本航空、全日空と連携、機内誌などでキャンペーンを告知──。 キャンペーンではこの他にも、日本航空、全日空がそれぞれに行う九州便のキャンペーンと連動し、両航空会社のキャンペーンの参加者を対象として、往復航空券や特産品を抽選で贈るプレゼント企画を実施する。 10月25日には都内のホテルでキャンペーンの発表会が開催された。旅行会社の国内商品担当者ら約150人が出席。キャンペーンの成功を祈念して鏡割りも行われた。 あいさつで九州観光推進機構の田中浩二会長は「九州は歴史や文化、自然など観光素材は豊富だが、情報発信が課題。キャンペーンを成功させ、全国に九州の魅力を伝えたい」と意欲を示した。 国交省航空局の長田太監理部長は「国は空港を整備するだけでなく、利用促進にも力を入れている。今回のキャンペーンのように航空、空港、観光の関係者が官民一丸で取り組むことが重要だ」と語り、利用客の増加を期待した。