国際観光振興機構(JNTO)によると、9月の訪日外客数は前年同月比20.2%増の68万9500人となり、9月単月では初の60万人台を記録した。韓国、台湾、中国、タイ、シンガポール、オーストラリア、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランスからの訪日客が過去最高を記録。訪日客が主要全市場で好調な伸びを示した。 市場別に見ると、韓国は33.8%増の大幅な伸びで20万9400人。旧盆休暇が重なり9月22日から26日までの5連休となったことから、「訪日旅行の需要が高まり、日本各地へのチャーター便も運航されたのも訪日旅行意欲を誘発した」とJNTO。 台湾は18.9%増の11万8100人を記録。台湾と石垣島、那覇を結ぶクルーズ船「スーパースター・リブラ」が7月から運航を再開したことなどが貢献し、訪日客は過去最高を記録した。 中国も24.0%増の9万3200人と好調な伸びを示した。中国の株高、不動産価格の上昇の恩恵を受け、富裕層以外にも中間層の間で外国旅行の需要が高まっている。また、華商大会開催、新規航空路線の開設なども訪日客増をけん引した。 香港は27.2%の2万8700人と大幅増となった。チャーター便運航、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)の広告効果などが奏功した。 米国は8.9%増の6万5300人。下記旅行需要の9月への移動、クルーズ船の日本寄港により、訪日客数を押し上げた。 英国は9.2%増の1万8800人。9月単月では過去最高を記録した。ドイツは15.6%増の1万1600人。フランスが17.8%増の1万1100人。日本の漫画など日本文化への関心の高まりなどが訪日客増に結びついた。