国土交通省の「空港を活用した国内観光振興プロモーション実行委員会」は、羽田空港の国内線旅客ターミナル内のスペースで、国内観光のプロモーションを行う地方公共団体、観光振興団体を募集している。国内の航空需要と宿泊旅行を拡大するための実験的な事業で、その効果を検証する。 対象は、地方公共団体、または地方公共団体が構成員となっている観光振興団体。来年5月以降の指定した日程で、開催費用は出展者の負担だが、スペース利用料は無償で提供する。プロモーションに対する空港利用者の反響などをアンケート調査して検証する。 希望者が競合する場合は、実行委員会が審査するが、複数自治体による申請、政府の地方再生モデルプロジェクトの対象8道県(北海道、青森、秋田、高知、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄)が関係する申請は優先的に採択する。 実施場所は、羽田空港の第1旅客ターミナル2階マーケットプレイス、第2旅客ターミナル地下1階モノレール改札横。両方またはいずれかを選択できる。 実施期間はいずれも3日間で、日程は5月14〜16日、6月4〜6日、7月2〜4日、8月27〜29日、9月3〜5日、10月1〜3日、11月5〜7日、12月3〜5日、09年1月14〜16日、2月4〜6日、3月11〜13日。 応募は、プロモーション企画申請書を提出、締め切りは3月19日。 問い合わせは、日本空港ビルデング広報室(TEL03・5757・8030)まで。
日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ)と一橋大大学院商学研究科は2月25日、東京都内で、産学連携オープンセミナーを開いた。学生150人を含む約300人が参加した。 4回目となる今回は、「地域活性を推進するツーリズム産業」をテーマに、基調講演やパネルディスカッションが行われた。 冒頭あいさつしたTIJの舩山龍二会長は、国内ツーリズム消費額が総額23.5兆円、経済波及効果が28.3兆円に上ることなどを挙げて、ツーリズム産業の大きさを強調。その上で、ツーリズム振興による都会と地方の格差是正について「地域活性化の観点から(ツーリズムを)考えることが必要だ」と指摘した。 セミナーでは米国出身で、現在桝一市村酒造場取締役のセーラ・マリ・カミングさん=写真=が「アメリカ人から見た日本の文化と地域振興策」をテーマに講演。セーラさんは長野県小布施町のまちおこしに大きな役割を果たしたが、「小布施見にマラソン」などその様々な取り組みを紹介。「(まちおこしは)そこに住む人がどんな町にしたいのかという観点がまず必要だ。住民が生き生きとしていれば人は自然に集まってくる」と述べた。 また、出席した学生には「就職に苦しんでいるなら、職人になってはどうか。日本の職人は世界に誇れる技術を持っているのだから」と笑顔でアドバイスした。 パネルディスカッションには、山内弘隆・一橋大商学部長をコーディネーターに、セーラさん、山内純子・ANA取締役執行役員客室本部長、楓千里・JTBパブリッシング法人事業部長らが参加し、持論を展開した。