KNTは4月から、職場旅行に代表される10〜30人規模の団体旅行をターゲットにした国内企画商品「メイト10」を販売する。東名阪から販売を始め、順次全国に拡大する予定だ。パッケージ化による迅速な旅行手配の実現で、KNTが重視する団体旅行需要の取り込みを図る。初年度の売り上げ目標は全国で50億円。 2月20日の近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟の総会で内田安次・KNT代表取締役専務=写真=が明らかにした。内田専務は「旅行の個人化が進んでいるが、その流れの中でも団体旅行の比重は大きい」と話し、団体旅行需要の取り込みの重要性を強調。その上で「復活の兆しのある、10〜30人の職場旅行をターゲットにしたパッケージ旅行商品を発売し、需要の取り込みを図る」とした。メイトをベースにした団体旅行専用商品を販売することで、セールス担当者がコースや見積もりを作成する時間を短縮する。「顧客対応の時間を増やすことで、ニーズに迅速にかつ細やかに対応できるほか、従来よりも多くのコースを提供可能となる」(同社国内旅行部)。 KNTは1月に、本社の旅行事業創発本部に仕入・企画部門を一本化した。併せて、パンフレット用の画像を部署を越えて共用化するシステムの整備も進める。メイトはじめ各部署の持つノウハウを融合させることで営業力強化を図る。
名古屋鉄道(木下栄一郎社長)は2月25日、子会社で、愛知県内で貸切バス事業を展開するバス会社4社の合併を発表した。名鉄観光バス(名古屋市中村区、望月弘隆社長)を存続会社にした集中合併方式を取る。4月上旬に開催する株主総会を経て、7月1日付けで合併予定だ。合併により、グループ内のバス事業の効率化を図る。 合併するのは名鉄観光バスのほか、名古屋観光日急バス(名古屋市中村区、村瀬新一社長)、名鉄東部観光バス(愛知県岡崎市、望月弘隆社長)、名鉄西部観光バス(愛知県一宮市、村瀬新一社長)の3社。いずれも愛知県で事業を展開することから、「事業ごとに経営資源を一元化し、事業、地域に見合った効率的な経営を進める」(名古屋鉄道)。 合併後の名鉄観光バスの概要は、資本金1億円、車両数380両。 同社では、中期経営計画の「名鉄グループ新3カ年経営計画(06〜08年度)」で各事業の経営基盤の確立を目指している。 このほか同グループは同日、子会社で富山県を中心に貸切バス事業を展開する名鉄クレハ観光バス(富山市婦中町、小西弘昭社長)を、収入の減少による経営が悪化から、4月30日で解散することを発表している。
ジャルセールス西日本とジャルツアーズ大阪支店は2月22日、ホテル日航大阪(大阪市中央区)で「ジャルツアーズ08年度上期商品発表会」を開催。旅行会社、航空会社など84人が出席した。近藤泰久・ジャルセールス西日本社長は「今年度上期はジャルツアーズ5周年を記念し、『五感で感じる旅』を方面ごとに看板商品として設定。さまざまな特典を用意している。より一層の販売促進を」とあいさつした。 説明会では、5周年を記念した商品や特典を紹介。北海道方面では、介護タクシーや天井が開閉するオープンスタイルのバスで札幌市内を巡るなどオプショナルプランを充実。関東方面では、東京ディズニーリゾート25周年を記念した特典や、7月にグランドオープンする東京ディズニーランドホテルに宿泊する商品などを設定。沖縄方面では、5周年記念商品限定で、1組5千円の追加料金でサンセットクルージングなどを楽しめるオプショナルプランを設定した。フライトやホテルを自由に組み合わせる「旅スケッチ」に、早期予約の割安なサービス「オトクde50」が登場した。また、今までジャルセールス西日本が企画していた関西発着の商品「J・CLUB」を、今期からジャルツアーズが企画する。業務の効率化、商品の高品質化を見込んでいるという。 同社の07年度下期(07年10月〜08年3月)は、131万人(前年比101.5%)の見込み。08年度上期は128万人を目指す。方面別の目標は、北海道28万人、関東27.7万人、九州18.7万人、沖縄29.2万人。