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  旅館・ホテル ■第2469号《2008年5月31日(土)発行》  

旅館組合創立50周年、各地で記念式典開かれる


震災乗り越え節目
 新潟県旅館組合(野澤幸司理事長=ホテル小柳)は21日、同県月岡温泉のホテル清風苑で組合創立50周年の記念式典を行った。新潟県の泉田裕彦知事や地元選出の国会議員、全旅連の佐藤信幸会長、旅行業者、関係団体など200人が出席。2度の震災を乗り越え、大きな節目を迎えた同組合を激励するあいさつが続いた。

 野澤理事長は組合50年の歴史とともに、県内の旅館3団体(新潟県旅館生活衛生同業組合、日本観光旅館連盟新潟支部、国際観光旅館連盟関東甲信越支部新潟地区会)が一本化して現在の組織ができたことにふれ、「組織の区分けがなくなり、事業がスムーズにできるようになった。経費削減も大きなメリット」と強調。「震災の被災者を受け入れた功績で知事から感謝状をいただいたのは、組合が自他ともに認められた証だと自負している」「(3団体の一本化で)国や県から支援が受けやすくなり、キャラバンなどをいち早く展開、新潟の元気をアピールしてきた。今後も組合員に喜ばれる組織づくり、安心・安全の宿づくりに努力したい」と述べた。

 来賓から泉田知事は「災害に遭遇した際、お年寄りや障害者に臨時避難所の機能を提供していただいた。心の安らぎを与えていただいたことに感謝申し上げる」と、地域貢献を行う同組合に改めて謝意を述べた。

 式典では、地域の活性化に長期にわたり取り組んでいる団体を表彰する「地域取り組み表彰」を行い、最優秀賞に松之山温泉組合、優秀賞に五頭温泉郷旅館協同組合と鵜の浜温泉旅館組合、特別賞に赤倉温泉がそれぞれ受賞した。

 また組合活動に貢献した26氏を表彰。県知事表彰を受賞した小林庄一氏(前理事長、ホテル双葉)が代表で謝辞を述べた。

「新たな結束で進む」
 大阪府旅館生活衛生同業組合(石川照二理事長)は21日、大阪市中央区のシティプラザ大阪で同組合創立50周年記念式典を開催した。式典に先だち、第34回通常総会を開き、20年度事業計画案などを承認した。

 第1部の式典には、大阪府・大阪市行政、近畿2府4県の旅館生活衛生同業組合、大阪府飲食旅館環衛組合連合会(8団体)の各理事長、会員、浪花会会員など多数が出席した。

 冒頭、石川理事長は「昭和33年に創立以来、今年で50周年を迎えた。各団体、業界関係各位に感謝したい。我々宿泊産業にあっては、現状は厳しいが、今年10月には観光庁が創設され、観光産業全体に大きな弾みがつくものと期待している。この50年を節目とし、組合員とともに新たな結束で進みたい」とあいさつ。

 表彰式に移り、大阪府知事感謝状受賞者4人、組合理事長賞47人、支部役員(支部長推薦)21人、財政協力店24店、指定業者会の浪花会16社に、それぞれ表彰状が贈られた。全受賞者を代表して、ホテルくら本(倉本久昭社長)が謝辞を述べた。

 来賓の橋下徹大阪府知事(代理)、平松邦夫大阪市長(代理)が祝辞。第2部では、フリープロデューサーの木村政雄氏(元吉本興業常務取締役大阪本社代表)を講師に招き「不透明な時代をぶち破る、木村流オンリーワンのすすめ」をテーマに記念講演が行われた。



愛媛・ホテル葛城が創業60周年と改築祝う会
リニューアルしたホテル葛城

 さきに創業60年の節目を控えて、ホテル葛城・花ゆづきを改修した(既報)同社(大木正治社長、愛媛県道後温泉)が20日、関係者約200人を招き、“ありがとう60年、新しくなってお披露目”を盛大に開いた。

 大木社長は「これを機に改めて創業の原点に返り、“坂の上の雲”に描かれている明治の松山の人々のように、気概と情熱、そして不屈の行動力を持って全社員とともに力強く運営していく」と強調した。

 大木社長はかねてから「これからの宿は地域と一体の感覚がなければ経営はできない」として、道後温泉の活性化に大きな役割を果たし続けており、全国的にも全旅連青年部長などを通じて業界の発展に貢献。全旅連の人に優しい地域の宿づくり賞(厚生労働大臣賞)などを作り上げてきた。それだけに同日は歴代の全旅連会長(佐藤信幸現会長、小原健史前会長、山口英次元会長の各氏)も出席し、エールを贈った。

 来賓として出席した中村時広・松山市長はじめ、山本泰正・愛媛信用金庫理事長、森本惇・松山観光コンベンション協会会長、奥村武久・愛媛県観光協会会長もそれぞれの立場で、大木社長の人柄と人徳に触れて「道後温泉とともに栄えてほしい」と同社のリニューアルオープンを祝った。また江口恒明本社社長も出席し乾杯した。


岡山・湯郷温泉が関西でイベント、ホタル観賞などPR
JR天王寺駅で街頭イベント


 岡山県の湯郷温泉旅館協同組合、女将の会、湯郷温泉青年部は19、20日、湯郷温泉の魅力やホタル鑑賞などの新たな素材をPRしようと、関西地区のマスコミ、エージェントに向けた宣伝キャラバンと一般客向けの街頭イベントを行った。

 街頭イベントは20日、大阪、神戸市の2カ所で実施。JR天王寺駅(大阪市)の構内では、旅館や散策マップのパンフレットなど1500部を用意し、通行人に手渡した。湯郷温泉の宿泊客のメーンは関西からとあって反応もよく、「行ったことがある」との声が多く寄せられた。

 ホタル鑑賞は湯郷温泉街に流れる大谷川で楽しめる。見頃は5月下旬から6月中旬。約10年前、大谷川の護岸をコンクリートから自然石や芝生にする改修工事が行われ、5年ほど前からホタルの姿が戻りだしたという。その後ホタルの養殖場などにアドバイスを受け、多くのホタルが飛び交うようになった。5月31日には大谷川でホタル鑑賞会や周辺に夜店が並ぶ「ホタルまつり」が開催される。6月上旬から7月中旬は大山展望台の近くにある「あじさいロード」のあじさいも見頃を迎える。

 安廣清二・湯郷温泉青年部長は「湯郷温泉として関西で宣伝やイベントをするのは約20年ぶり。ホタルは6月のオフシーズン対策としても期待している」と話した。



東京・ロイヤルパークホテル、開業20周年で特別企画
中村会長


 ロイヤルパークホテル(東京・中央区)は23日、6月1日から来年5月31日までの1年間行う開業20周年謝恩特別企画を発表した。「味」をメーンテーマに、趣向を凝らした記念の特別メニューを館内各レストランで提供する。

 「二重の楽しみフェア」として、毎月2つの素材を活用したメニューを提供。7月は鉄板焼「すみだ」で仙台牛とアワビを取り入れたコース、8月はフレンチレストラン「パラッツオ」でひとつの素材を2種類のソースで楽しむコース、10月は日本料理「源氏香」で特別会席を利用客の好みの器で提供し、使用した器をプレゼントするコースをそれぞれ用意する。

 オープニングの6月2日は午後5時半から1階メーンロビーで利用客にシャンパンを無料で振る舞う。

 同ホテルで行われた記者発表で中村裕会長は「ホテル業界はこの1〜3月、昨年の勢いがなく厳しい状況だ。ホテルから積極的に情報発信し、皆さまに興味を持っていただけるようなホテルづくりを行わねばならない」と述べた。

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