内閣府はこのほど、四半期ごとに実施している地域経済動向調査の、今年5月分の結果を公表した。それによると、全国11地域の景況判断は、北海道など7地域で前期に比べ下方修正、4地域で横ばいだった。上方修正の地域はなかった。建設業を中心に倒産が増加傾向にあるほか、物価上昇で消費動向が伸び悩むなど厳しい現状が指摘されている。 景況について「回復している」と判断された地方は南関東、東海、沖縄の3地域。南関東と沖縄は前回調査と変わらないが、東海が前回の「力強く回復している」から下方修正となった。 東海は雇用情勢が「着実に改善している」で変わらないものの、個人消費が「緩やかに回復している」から「一部に回復の動きが残っているもののおおむね横ばい」に下方修正された。 南関東は鉱工業生産が「緩やかに増加」から「おおむね横ばい」に下方修正された。沖縄は観光が「堅調に増加」で前回と変わらなかった。 「緩やかに回復している」は近畿、九州の2地域。ともに前回調査と判断が変わらなかった。項目別の判断も2地域とも前回同様となった。 「回復の動きに足踏みがみられる」は北関東、北陸、中国、四国の4地域。中国は前回の「回復している」から判断を2段階落とした。その他3地域も前回の「緩やかに回復している」から判断を下方修正された。 中国は鉱工業生産が「増加」から「堅調に推移しているものの一部に弱い動きがみられる」、雇用情勢が「改善の動きに一服感がみられる」から「改善の動きに足踏みがみられる」にそれぞれ下方修正された。 「持ち直しの動きに足踏みがみられる」は東北1地域。前回の「このところ持ち直しの動きが緩やかになっている」から下方修正となった。 「やや弱含んでいる」の北海道も、前回の「持ち直しの動きに足踏み」から下方修正となった。鉱工業生産が「おおむね横ばい」で前回と変わらないが、個人消費が「やや弱含み」から「弱含んでいる」、雇用情勢が「依然として厳しい状況であり、持ち直しの動きが緩やか」から「依然として厳しい状況であり、持ち直しの動きに足踏み」にそれぞれ下方修正された。
アジア太平洋地域の自治体と民間団体が参加するアジア太平洋都市観光振興機構(TPO、会長=許南植・釜山広域市長)は5月27日、東京のホテルニューオータニで日本の旅行業者と観光ビジネス商談会を行った=写真。TPO会員のうち、韓国の11都市が参加。それぞれの観光魅力をアピールし、商品化と多くの送客を求めた。 TPOの周煥明事務局長は「今回の行事は我々のマーケティング事業の一部。昨年も旅行業者に対する支援を行い、魅力あふれる観光商品がいくつもできた。今後も特に、日中韓3カ国間の旅行商品を、TPOを通して作れるように努めたい」と述べた。 TPOは(1)市場分析(2)説明会・商談会開催(3)ファムツアー実施(4)ファムツアー参加業者への商品開発支援(5)集客のための広報マーケティング支援──の各事業を行い、会員都市への旅行商品造成と送客拡大を図っている。