総務省はこのほど、平成19年の労働力年報を発表した。労働力人口(15歳以上人口のうち、就業者と完全失業者を合わせたもの)は、年平均で前年比12万人増の6669万人だった。3年連続の増加となる。このうち、就業者は30万人の増加、完全失業者は18万人の減少。就業者の産業別でサービス業は5万人減の933万人となっている。 労働力人口を男女別に見ると、男性は8万人増の3906万人と10年ぶりの増加。女性は4万人増の2763万人と4年連続の増加となった。 労働力人口比率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は、年平均で4年連続の60.4%となった。男性は0.1ポイント低下の73.1%。15〜64歳で見ると85.2%と、0.4ポイントの上昇となっている。女性は2年連続で48.5%。15〜64歳で見ると61.9%と、0.6ポイントの上昇となっている。 就業者は年平均で30万人増の6412万人と4年連続の増加。男性は23万人増加し、3年連続の増加。女性は7万人増加し、5年連続の伸び。 就業率(15歳以上人口に占める就業者の割合)は、年平均で0.2ポイント上昇の58.1%、3年連続の上昇となった。男性は0.3ポイント上昇の70.3%で、3年連続の上昇。15〜64歳では81.7%と、0.7ポイントの上昇となっている。女性は2年連続で46.6%となった。15〜64歳で見ると59.5%と、0.7ポイントの上昇となっている。 就業者を主な産業別にみると、「医療、福祉」は年平均で8万人増の579万人、「飲食店、宿泊業」は5万人増の342万人、製造業は4万人増の1165万人。また、卸売・小売業は2年連続で1113万人だった。 一方、建設業は7万人減の552万人だった。 完全失業者は年平均で18万人減の257万人と、5年連続の減少となった。男性は14万人減の154万人で、5年連続の減少。女性は4万人減の103万人と、5年連続の減少となった。 完全失業率(労働力人口に占める完全失業者の割合)は、年平均で0.2ポイント低下の3.9%で、5年連続の低下となった。男性は0.4ポイント低下の3.9%と、4年連続の低下。女性は0.2ポイント低下の3.7%と、5年連続の低下となった。 男女別の完全失業率を年齢階級別に見ると、年平均で男女とも15〜24歳が最も高く、男性は8.3%、女性は7.1%と依然として高水準で推移しているが、前年に比べそれぞれ0.5ポイント、0.1ポイント低下した。
中小企業金融公庫はこのほど、今年5月の中小企業景況調査の結果を公表した。同月の売り上げDI(「増加」とする企業割合から「減少」とする企業割合を引いた値)は16カ月連続のマイナス(「減少」超)。同公庫では中小企業の景況判断を前月に引き続き「弱含みの動きが続いている」ととらえている。利益額DIは13カ月連続のマイナスとなっている。 調査は5月中旬、3大都市圏の同公庫取引先企業900社(首都圏454社、中京圏140社、近畿圏306社)に実施。有効回答数は577社で、回答率は64.1%。 5月の売り上げDIはマイナス3.8で、前月のマイナス6.3から2.5ポイント上昇。今後3カ月の売り上げ見通しDIは1.2で、前月の2.3から1.1ポイント低下した。 利益額DIはマイナス10.5で、前月のマイナス13.3から2.8ポイント上昇。マイナスは13カ月連続。黒字企業から赤字企業を引いた割合は14.7%で、前月の16.4%から1.7ポイント低下している。 資金繰りDI(「余裕」とする企業割合から「窮屈」とする企業割合を引いた値、季節調整値)はマイナス(「窮屈」超)5.6で、前月のマイナス4.2から1.4ポイント低下。マイナスは9カ月連続。 貸出態度DI(「緩和」とする企業割合から「厳しい」とする企業割合を引いた値)は37.0で、前月の37.6から0.6ポイント低下した。