日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ)など観光関係16団体主催による「観光立国を推進する集い」が9日、東京プリンスホテルで開かれた。冬柴鐵三国土交通・観光立国担当相、二階俊博自民党総務会長ら観光立国実現に奔走する政官民の代表約300人が一堂に集まり、10月の「観光庁」発足を機に、実現に向け一致協力して取り組む決意を新たにした。 16団体のトップと来賓の国会議員が壇上に並ぶ中、あいさつの口火を切った主催者代表の舩山龍二TIJ会長は、「観光庁設置は日本のツーリズムをグローバルに、広範囲に、かつ横断的にとらえる意味で存在価値は大きい」と述べ、庁が打ち出す施策に16団体の総力を挙げて協力していく姿勢を示した。 来賓の冬柴大臣は「観光庁は外国との交渉が多くなる。そのため英文の名前が必要であり、内部で検討していた。それを本日初めて公表する」と述べ、英文名「ジャパン・ツーリズム・エージェンシー」(JTA)を披露した。 小泉純一郎元首相のメッセージが読まれた後、あいさつした二階総務会長は、日中韓の観光交流の重要性を説き、「庁は(交流拡大の)後押しになる」と期待するとともに、立国実現ため、ツーリズム産業界の一層の協力を求めた。
国土交通省、外務省、文化庁はこのほど、日本の文化、芸術を積極的に海外に発信するため、連携を強化すると発表した。3省庁は観光立国の実現をはじめ、文化、外交の観点から情報発信を重視することで一致。近く局長級会合を設置して、具体的な連携プロジェクトを立案する。 伝統的な芸術や文化だけでなく、最新のポップアートなども情報発信の対象とする。 具体的な連携案は、(1)海外で開催される各種公演や展覧会などでの情報発信(2)海外の作家らの招請事業による日本滞在記などの出版(3)海外旅行博での日本文化の発信──など。 国内での連携も強化し、博物館や美術館の外国語対応の促進、日本で開催される国際的なイベントを活用した情報発信などを推進する。