北海道・川湯温泉では旅館5軒が、岩手県・花巻温泉郷では旅館10軒がそれぞれまとまって、環境マネージメントシステム規格「ISO14001」のグループ認証を6月下旬に相次ぎ取得した。JTB協定旅館ホテル連盟では社会貢献の観点から、会員旅館・ホテルが地域で環境ISOを取得することを支援しており、川湯、花巻ともこの支援を受けたもの。 川湯温泉は「御園ホテル」「川湯第一ホテル忍冬」「川湯ホテルプラザ」「川湯観光ホテル」「温泉浪漫の宿湯の閣」が6月23日に取得。花巻温泉郷の取得は同25日で、花巻温泉の「佳松園」「ホテル紅葉館」「ホテル花巻」「ホテル千秋閣」「青葉館」と志戸平温泉の「ホテル志戸平」「游泉志だて」、大沢温泉の「山水閣」、山の神温泉の「幸迎館」、新鉛温泉の「愛隣館」。 取得を機に2地域の旅館では、一斉清掃などによる周辺環境の保全活動の継続、魅力ある観光資源を後世まで守り育てることを理念に、環境に配慮した観光のまちづくりを目指す。
「岩手へ来てくなんせ」「宮城へございん」「秋田さ来てたんせ」──。近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟東北連合会の岩手、宮城、秋田支部の代表らが1日、岩手・宮城内陸地震による風評被害払しょくへの協力を求めるため、東京都千代田区のKNT本社を訪れ、吉川勝久同社社長に対し安心宣言を行った。 KNTを訪問したのは、近旅連の菊地善雄岩手支部長(つなぎ温泉・愛真館)をはじめ、宮城、秋田両支部の代表と近畿日本ツーリスト東北観光施設協力会、近畿日本ツーリスト東北運輸ひまわり会の代表ら13人。 菊池支部長は地震の被災者へのお見舞いを述べた後、「震源地周辺に被害が集中しているにもかかわらず、岩手、宮城2県を中心に東北全体に風評が広まり、多大な2次被害が出ている」と話し、地震以降予約が入らない状況を例に挙げて被害の広がりを訴えた。その上で周辺地域が安全であることの社内外での周知の徹底と送客を求めた。 吉川社長は「ほとんどの施設がお客さまを迎えるのに支障はないということは、(我々も)承知している。岩手、宮城両県、そして東北地方により多く送客できるよう、全社員あげて取り組みたい」と話した。 同社では、4月から同社の宣伝部長となったテレビキャラクター「ガチャピン」「ムック」と東北の自然や祭りを組み合わせた応援ポスターなどを制作し、送客機運を盛り上げる予定だ。橋屋哲・旅行事業創発本部国内旅行部部長は、「ガチャピン、ムックの持つ明るいイメージを生かして『元気な東北』を店頭にも消費者にも印象付けたい」と話し、消費者の旅行機運を高めることに意欲を見せた。
昨年4月に400年を迎えた老舗旅館、琴平花壇(香川県仲多度郡、ホテルニューアワジグループ)は、8月1日にリニューアルオープンする。すでに12月から一部がオープンしている。 今回のリニューアルでは「神宿る杜に包まれて」をシンボルフレーズに、庭園や竹林、野鳥など、自然を従来以上に感じられる宿にした。 グランドオープンでは、旧本館だった松月テラス(棟)の客室9室を4室にし、新たに貸し切り露天風呂、メインダイニング「けやき」、足湯付きテラス「月見台」、ガーデンラウンジなどを設けた。 一部の客室や貸し切り風呂はバリアフリー対応。庭園にも新たにスロープを設けた。 離れにはスパ「バンクンメイ」がオープン。タイ古式マッサージやタイアロマが楽しめる。 昨年12月には富士見台(棟)の客室16室、3月、4月には露天風呂付き客室8室がオープンしている。岩盤浴が楽しめるツインルームが人気。5月には露天風呂付き展望浴場もオープンした。露天風呂から神秘的な竹林の風景や讃岐富士が望める。